バツイチ
「どうも、浦島太郎です」
「わたくしは講師の亀でございます。ふと思ったのですが、『人妻』や『未亡人』はある種の萌え属性なのに、『バツイチ』ってマイナスでしかないですよね」
「言われてみれば、そういう話はあまり聞かないな」
「ところで浦島殿は、バツイチという単語の由来をご存知でしょうか?」
「結婚に失敗したからバツ、ってことじゃないのか?」
「失敗……というか、元々は『離婚すると戸籍の氏名欄に大きなバツ印をつけられるから』と言われておりますね」
「そうなのか」
「ちなみに筆者は3年前に離婚した際、『噂のバツをこの目で見ちゃる!』と思って意気揚々と戸籍謄本を取ったのですが、バツではなく除籍と書いてありました。軽く調べてみたところ、最近は電子化と共にそのように表記が変わったらしいです」
「バツはマイナスイメージが強いもんなぁ。しかし、意気揚々と取るのも謎だが」
「筆者はそういう人間です。ですが、戸籍の記載方法が変わっても、バツイチという単語は今後も残るでしょうね。ジョセキイチとか言いづらいですし」
「ジョセキイチ、ジョセキニ、ジョセキサン……舌を嚙みそうだ」
「ちなみにバツイチという単語は、言いやすくて便利なので、筆者は積極的に使っていますよ。結婚しているかどうか聞かれた時、『実は離婚しまして……』なんて言うと話が重くなりますが、バツイチなら一言で済みますからね」
「確かに」
「ただ、人によってはこの単語を嫌う場合もありますので、自称する分には構いませんが、他人に使う際は充分な注意が必要だと思います」
「言った側に蔑称のつもりはなくても、そう受け取られる可能性もあるからな」
「ええ、結婚や離婚は繊細な問題ですからね。なお筆者的には大歓迎なので、離婚に関する質問があればお気軽にお寄せください。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」
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