第171話 村下孝蔵「初恋」

その辺りはまあ・・・MotoGPレプリカを作ってもさっぱり売れないのと同じで


心がない。


「好きだ」って言う。



MotoGPがそもそも「市販車を売るため」「日本のひとり勝ちにならないため」

と言う歪みがあるからで(笑)。


レースが好きじゃない人が運営してるから。


早い話、金のためなのだ。

90年代以降、男も女も心が無くなった理由のひとつである。


金って言っても、俺たちの懐ではなくて

資産家たちが儲かるように、それだけだ。




それが行き詰って、ウィルスを撒いて医療特需を生んだのだが(笑)。




・・・まあ、それはさておき。





俺たちのそばには、いつも音楽があって

それが心の拠り所になっていて。

俺なんかは、音楽で食えないかなー、なんて考えていたりもした。



80年頃かな、Nし山なんかは「思い切りアメリカーン♪」と言いながら

仰け反ってハーレーに乗るみたいな姿勢をして


「思い切りヨーロピアーン♪」なんて

ドカティに乗るみたいな格好をして、明るく笑っていた。

奴が明るくなれるのもRZ250のおかげで


後々、カワサキ・ニンジャとかに乗るようになると

RZ250みたいな、爽快な感じがないから・・・・

段々暗くなる。


それで人生も暗転して、期間工、夜のアルバイト、怪しげな羽根布団のセールスとか

転々とした。



もしRZ250があったら、あれで峠をすっ飛ばしてくる。

それだけの為に働くように考える筈だと思う。



そういう爽快感はRZVには、ない。

どちらかと言うと、ホンモノのレーサーみたいに

緻密な計算をしてライディングしないと、転ぶ。


それで売れなかったのだろうと思う。


このあたりはΓ500も同じらしい。よく転んでいるのを見た。





おっと、音楽の話だった。



Yは、やっぱどっか暗くて、ブルース系のロックとか

なーんとなく演歌かな(笑)と、俺は思った。


音楽聴いてまで、暗く沈みたくないよ。俺とかNし山は、普段が悲惨だったから

かもしれないけど

明るい音楽が好きだった。



アメリカの黒人が、明るいR&Bを好むような、そういう感じかもしれない。




今思うと、Yは・・・家が医者だから

それが重圧だったのだろうし、自分にもミエがあるから


医者にならなくちゃ!


と、自分から押しつぶされてしまったような、そういう気もする。



今だったら、医者なんて掃いて捨てるほどいるので

無理になんなくても、と言う感じだが。



当時はそうだったのだ。80年頃は。



誰でも就職でき、終身雇用だったから

そこから外れると、医者、みたいな専門職になるしかなかった。



まあ、医者も弁護士も実際は会社員と変わらなくて

医師会とか、弁護士会、なんて

シンジケート(笑)があるので、好きな事はできないのだが。




俺とかNし山は、最初っから偶然外れていたので

ラッキーだった、のだろう。




そうそう。村下孝蔵の「初恋」が流行ったのも82年頃じゃなかったかな。


Nし山は「暗いけど好き」だと言っていた。

Yも同様。


まー、あれは幻想だからねー。恋しい恋しい、って夢を見てる時が一番いいんだけど。



オートバイもそうで、RZVなんかその最たるものだと思う。



乗ってみるとイメージががらがら・・・と崩れる(笑)。


オンナの子もそうだ(笑)。乗ったら終わり。

子供でも作られたらあとは、オトコは単なる金づるである(笑)

ああ無情。




見てるだけが一番いいんだろうなー、って思う。


まあ、俺の場合はRZVをそれからずーっと持っているが

それは、2stだから。


欠点が多数あっても、もう2stって作ってないから。それだけだ。



オンナの子で言えば、気立てが良くて。

失敗も多いけど、でも、愛らしい。


昔のオンナの子はみんなそうだったから・・・そのままだったら

少子高齢化もなかっただろう。


なぜオンナがそうなったかは、経済のせいである(おっと、バイクの話しだったっけ)



(^^)。

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