第149話 75年式チャッピィ

[言ってはいけないホンネ]


まあ、そのYは・・・ホンネを言わないで

じっとりねっちり(笑)


それも怖いけど。


言っちゃっていい時もある。




俺が、後々仕事で・・・大学なんかに居たりする。


そうすっと、まあ・・・・頭がカタクなってる教授さんとかは・・・

まあ、最新のことにはついていけない。ので


「エビデンス」「エビデンス」とか言う。



若い、研究者とか、学生とかにはそう言う(中身が解んないから、証拠を見せろと言う訳)




で・・・俺にもそう言うので



「エビデンスが必要だと言う根拠のエビデンスはありますか?」


と言ったら、その鬼瓦(青木と言う奴だが笑)引きつっていた。



向こうの方で、若いひとたちは声を出さずに笑っている。

手を叩いているのもいる(笑)。




・・・それで「お金払うからもう来ないでくれ」とか言われたり(^^;

まあ、金もらえるならいいけど。他へ行くから。




こんなこともあった。



出来上がったシミュレーションに、沢山、計算をさせるために・・・・

変数(エンジンに喩えれば、空気・燃料・回転数・点火時期とか)を与えるのだけど


(これは物理だからもっと原理的だけれど)。


その変数を乱数で与える、と言うから・・・・・。



「乱数じゃなくて、そのひとつひとつの変数の意味を考えて、実際にある

数値をいれないと意味ないでしょ」と言うと・・・・・。



別の鬼瓦、ひきつる(笑)。



向こうの方で女の子がくすくす(笑)。




まあ、どっちの鬼瓦も俺より年下だし、経験が足りない。




それで、そこも・・・・「お金払うから・・・あなたが来るとやる気がなくなる」

(鬼瓦さんのね)。



別にいいけど。ホントのことは、言わないほうがいいことも、ある。






TZRの瑠璃ちゃんに「まるいお尻がかわいい」と言っても



「いや!もう、H」って笑うだけだけど。




「お尻に突っ込む」なんて言うと嫌われる(笑)。




そーいうものだったりする(笑)。




コトバは難しい。









そういえば、スーパーのレジ掛かりをしていた81年頃、夜、バイトを終えた22時。

スーパーの駐輪場でチャッピイに乗ろうとしたら、足元に茶封筒が落ちていた。


その頃は、50ccはノーヘルでOKだったので、俺は結構チャッピイに乗って

バイトに来てたりして。



その封筒を拾ってみると、中にお金が入っていて。5000円だったか。



「ラッキー」(^^)。



とか言って。「スリラー」でも買おうかな(マイケル・ジャクソンの)。



アンダーフレームの、カバーの真ん中のキーホールに差し込んだキーを回して。

キック。



ハイコンプになってるエンジンは、結構キックの足応えがある。


シリンダーヘッドを外して、紙やすりをテーブルに貼って

油研ぎをして1mm。


それで、自作メタル・ヘッドガスケット。



左足元にあるシフトレバーをD。

ミッションから上に生えていて、プラスチックの持ち手がついてて。

前にするとD。

後ろに、ロックを押して入れるとL。



自動変速2段である。


このチャッピイは75年式である。



ライム・グリーンメタリックの。




カーリー・ヘアーに、風が通って涼しい。

風防に、アップのノーマルハンドル。

ゴムの泥除けが後輪に。





その頃、LPは2800円で・・・・

ソニーは「マスターサウンド」と言う、高品位LPを出していて。


音が良かった。


「スリラー」も、それが出ていて。


3000円だったかな。






そのチャッピイは、電気系の不調で

スペアマシンも含め2台あったのだけれども

若気の至りで、分解して直すより遊びに行きたい(そうだよね。20歳代だもん)。



で・・・病気が重くなって寝たっきりだった父が

勝手にクズ屋に売ってしまった。



98年頃だったろうか。



あーあ。



まあ、部品取りになって

誰かの役にたつのなら・・・・。

と、諦めるしかなかった。


そんなこともあって、維持するのはニガテである。





その少し後、自動車で走っていたら

トラックに載せられて運ばれていく、うちのチャッピイを見かけて。

とっても悲しかった。



(そこで買い戻せばよかったのだが。今思うと^^;)


バイクも、お別れはニガテ・・・・・。



女の子だと、嫌いになってお別れするなら

淋しくないけど(笑)

バイクは話さないし。意地悪しないし。



かわいい、かわいい・・・ってかわいがっててお別れだと

更に淋しい(笑)。


千秋みたい(^^)。




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