第135話 ♪じょんじょんぱんぱんじょんぱんぱん♪
750免許で、難しいのは技術と言うよりは確認で・・・。
普段はまずしない、左折するときの左寄せ。
その3秒前、かつ、交差点の30m前までにウィンカーを出す。
その時に左を見るわけ。
ふだんはまあ、そんなことはしない。
バイクが早いから、左から追い越されない限りは
左にはいない。
んだけど、一応(^^)。
ヘルメットを左に振って。
わざとらしく、大声で確認する人も居た。「ヒダリヨーシ!」みたいに。
それで、曲がるときに後輪が、交差点の白線を踏んでもいけないし
50cm以内を通らないといけない。
これが意外に難しい。
こういう、どーでもいい試験である(^^)。
後は、外周できっちり50km/h(試験場によっては40)まで出して
そこから急制動。ロックさせずに停止位置までに止める。
のだけど、のったばかりの他人のバイクでこれをするのは結構難しい。
後輪をロックさせる人も、マレには居た。
一本橋は、まあ、どこでも練習できるので
俺たちは、縁石の上でやったりした。
ながーい縁石。15mを10秒以上だっけかな。
免許が取れたので、元クラスメートのノリちゃん(ほのぼの高校に出てる、彼)は
1969年型のZ2を買った。
結構古い。
俺はXSである。
それで、西湘とかでジョン&パンチごっこをしたりした(笑)。
2台で並列走行するのね(^^)。
当時、白バイ野郎ジョン&パンチ、と言う青春ドラマを放送していて。
ノリちゃんは大好きで。
それまでは400、ホーク2とSRで「ごっこ」してたけど
やっぱり750だと、様になるなあ、と喜んでいた。
ノリちゃんは、割とそういう・・・TVとかに憧れるタイプで。
宇宙戦艦ヤマトとか、キャンディ・キャンディとか。好きだったりして。
イメージね。
まあ俺も「750ライダー」とか好きだったけど。
そのうち、ノリちゃんには彼女が出来て。
キャンディ・キャンディみたいにそばかすがある子だった(笑)
でも、ふとっちょではなかったし
キャンディみたいに天真爛漫でもなかった。
ふつうの女である。
(結局、それで別れて別の女と結婚したのだが)。
まあ、それでも楽しいタンデム・ツーリングなんだろう。
俺は俺で、まあ、それなら「お邪魔様」と、ご遠慮していた。
タンデムツーリング、やっぱりふたりきりのほうが楽しいと思って。
兄も、後に嫁になる女と乗るために中型免許を取って、俺のSRを借りていったりした。
でもまあ、やっぱりふつうの女であって。
なーんとなく、好きになれないなぁ、と言う・・・・。千秋たちとは違う、何か
不純なものを感じて。
そばにいたくない。
そう思った。
ひろみに感じたものと似ていて。なんか・・・・不満があるな、と言う感じの。
音楽で言うと、きれいな響きでなくて、なんか不協和な音が入っている。
そういう感じ。
美人ではあるのだろうけれど。
指図がましいところも、なーんとなくNG(笑)。
(この兄嫁はその性格が災いして・・・夫を過労死させてしまう。
挙句、生まれた長男は難病に侵されて13歳で死んだし
兄と、その子に掛けた保険金で買ったマンションで失火事故を起こし・・・と言う。
やっぱり、バチは当たるらしい。)。
見た目なんてどうでもいいよ。そう思った。
その頃・・・・仕事をしていると
「佐藤さんいらっしゃいますか?」と営業所に
素朴な感じの女の人が訪ねてきたり。
京子さんと言うその人は、佐藤と言い交わした仲らしい。
保育士をしているとのことであって。
佐藤はスケベだけど、悪いヤツではないから。
まあ、いいんだけど・・・・。
でもまあ、それでいて
ひろみに手出したりして。
どうしようもないなぁ、佐藤は。と。俺はそんなふうに思ったけど・・・・。
まあ、そんなもんだろうとも思った。
俺たちとは、違う世界に生きているんだろうな、と・・・・。思った。
時折電話も掛かってきて、保育士を辞めて
工場の事務員になったとか・・・・俺に言ってもしょーもないじゃん(^^;
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