第133話<間>
それじゃなくても厄介な状況なのに、更にややこしいのが増えやがった。
当然セトは俺とウスロスの会話を待つ訳も無く、攻撃を繰り返し。
不安を感じさせながらも、結界魔法が弾き返している。
それにしてもウスロスの野郎。
結界魔法の外に表れたとはいえ、コイツ又いらん事しないだろうな。
人間の姿をしていた時は、突然魔王の前に飛ばされたから。
魔王の姿をしていても、未だにコイツだけは信用ならないままだ。
取り敢えずいつも通り、魔王に為りきって誤魔化すしかない。
「どうしたウスロス? 城を任せていたはずだが…… 」
「ククク……。 お楽しみの所申し訳ありません、余りにも楽しそうだったのでお邪魔させて頂きました」
お邪魔だと思うなら、お邪魔するんじゃねーよ。
お前に手の内見せたくないから、戦いづらいじゃねーか。
だが隠していても、コイツが強いのは間違いなく事実。
上手い事言って、代わりに戦ってもらうのは有りかもしれない。
「そんなに楽しそうなら、代わりに戦ってもらっても良いのだぞ」
「ククク…… 」
怖え-な、笑ってないで何か言えよ。
笑い終わってからの、間が長-えよ。
今にも仲間内で、戦闘が始まりそうな空気じゃねーか。
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