第18話⁂達也が危険?⁂
達也は陽介と弥生の幸せそうにホテルに消えて行った2人のあの姿が頭から離れません。
{アアアア!陽介にだけは渡したくなかった!一番渡したくない陽介なんかと………!何故?俺じゃ無く、寄りによって陽介なんだよ!それなのに俺の目の前であんな姿を見せ付けられて、許せない!許せない!許せない!アアアア!腹立たしい!陽介が憎い!いつだって良い所をかっぱらいやがって!あああああああ!憎い!憎い!憎い!}考えれば考えるほど腹立たしさが増幅して抑えられない達也。
「ああああああああ!」この腹立たしさと苦しみから一刻も早く逃げ出したい一心の達也。
いっその事、眠りコケて、この苦しみからいっときも早く逃げ出したい。
自暴自棄になった達也は睡眠薬を服用。
それでもあの映像が頭から離れない達也は頭が冴えて眠ろうと思えば思う程眠れないのです。
うつろになりながら睡眠薬をあおり水を飲もうと冷蔵庫にキープしてあった飲料水を飲もうと冷蔵庫に立ったのです。
すると怒りで頭の中がいっぱいの達也は大量の睡眠薬を誤って服用。
睡魔には勝てずその場でコケて大量の出血をしてしまったのです。
出血の方は治まったのですが、睡眠薬を大量に摂取したとき、中枢神経の働きが低下し、呼吸が止まり途中で蘇生したので、無酸素脳症の後遺症が残る可能性が高いと診断されたのです。
『成人の場合は3 - 5分以内であれば注意力障害、判断力低下、協調運動障害
などが出現することがあるが、後遺症を残さず回復することが多い』
とんでもない事に、協調運動障害の後遺症が残ってしまった達也。
そんな達也をどうして捨てれましょう。
甲斐甲斐しく世話をする弥生。
それでも弥生が出掛けようとしようものなら運動能力の低下が著しい足元もおぼつかないそんな身体をヨロヨロしながらも懸命に近付き、擦り寄り、弥生の乳房を股座をこれでもかと言わんばかりにいじくり回して「ああああ~~**・ヤメテ~!止めて下さい!」
「お前は俺がこんな身体だから、それを良い事に又陽介に抱かれに行くんだろう。アアアア!俺がこんな身体だから~それを良い事にまた陽介とグウウウ~~~ン😭」
嫉妬に狂い、いじけて益々手の付けられなくなった達也。
それから半年後一方の貴理子は6月と言うのに、もう夏の便りが届きそうな蒸し暑い日に無事男の子を出産しました。
陽介も目を細めて我が子の誕生を喜んでいます。
{これでもう安心子供さえいれば!子はカスガイと言うではないか?これで陽介は私のもの!私から絶対離れられない!}
貴理子には確信に似た、自信が沸々と沸き上がってくるのです。
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2007年の事です。
ヒマワリが庭に咲き誇り青い空には入道雲が・。*
そんな夏真っ盛りの8月のある豪邸では、まだ昏睡状態に陥っている筈の9歳の樹里亜ちゃんが今まさにベッドから起き上がり、人が丁度いない事を良い事に庭に飛び出します。
昏睡状態に陥ってまだ2ヶ月も経って居ないと言うのにもう元の健康な樹里亜に戻っているではないか?
{エエエエエエ!一体どういう事???}
「樹里亜こっちにオイデ~!」
優しそうな男性の声が?
一体誰なのか………?
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