第5話⁂樹と美少女!⁂

樹はあれ以来母を見る目が異様です。


朝から母の身体を””ギロリ””と下から上まで隈なく侮辱的な軽蔑的なまるで街中で男を誘う淫らな女を見るような目付きで口も聞かなくてなって来ているのです。


「樹な~によ~?その態度は~?全く~!それからその目付き何よ~?」


「ママ気持ち悪ッ!」


「もう!何よ!その言い草は~?困った子ね~!」


「ママ放っときなさいよ~!思春期!思春期!お兄ちゃんなんかベッドの下にエロ本隠して読みふけっているんだから!どうしようもないわ~」


「コラ~!莉々よくも————!バラしたな~!待て————!」


「キャ————!バ~カ!」


妹の莉々は舌をペロリと出して逃げるように学校に行きます。


樹も追いかけます。


母も樹の思春期問題には苦労しています。



そんな樹ですが?それでも相変わらず悪友利也とは時間が空くとつるんであの美少女探しに余念がありません。


そして等々あの美少女を発見する事が出来たのです。

野郎達と出掛けた時のあの美しい森の中の池に優しそうな中年の女性と手を繋いで何か話しているのか?さも楽しそうにこちらに向かって歩いて来ます。


ですが?2人はある1点に目を奪われます。


一体どうした事か?あれから2年以上も経ったのにあの時の美少女は幼い8歳位の幼児にしか見えなくなっていたのです。


「おかしいな~?きっと妹に違いない!」


更に半年後大学受験に向けて猛勉強中の樹は最終追い込みに疲れて気分転換に又あの森に出掛けたのです。


あの美少女の事が頭から離れなかった樹は{もう一度会いたい!}心からそう思うのです。


淡い恋心なのか?あの瓜二つの女の子はやはり妹なのか?


森に着いた樹が薄っすら雪化粧をした美しい森の中を散策していると、どこからともなく又あの時のような罵声に似た怒鳴り声が遠くから聞こえて来たのです。


「お前は分からず屋だね——!全く!」


するとその時泣きながらこちらに向かって来るあの時の美少女が?


{このチャンスを逃しては大変!勇気を出して声を掛けよう!}と傍に近づくと一体どういう事なのか?

今度は最初に見た美少女の姿ではなく、もう大人の美しい美女に変身してしていたのです。

最初に見てからまだ2年半も立って居ないのに、もう20歳を優に超えた美しい大人の女性に変身しているではありませんか?


樹は目を疑い呆然と立ちすくむのです。


それでも一層美しく成長したこの美女に益々心奪われ・・・


{俺より年上に見えるのだが?それでもな~んと美しい!}


この美しい少女?イエ!この美女に魂を奪われ益々忘れる事が出来なくなった樹。


一体何がこの美少女?イヤ!美女に何が起こっているのか?


益々混迷の一途を…………?
















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る