第23話計画立てようぜ!

「さて、そろそろ日程とか決めないか?」


皆が食事を終えた頃に俺はそう切り出した。


「そうですね。一応私たちは後2週間ほどで長期休みになりますね」


水瀬さんがそう言うと綾瀬さんもそれに同意するように頷く。


「そだね!一郎さん達はどう?」


そのセリフに俺と清水は一瞬目線を合わせ頷く。


「俺らはもう少ししないと分かんないかな」


「だな。決まったら連絡するよ」


「了解!楽しみだね花音ちゃん!」


「えぇ、そうね…」


そう水瀬さんは綾瀬さんに微笑むが…俺は気づいた。


水瀬さんの目が…笑ってねぇ…!


「ねぇ、和泉さん?」


「は、はひ…」


「今回は…大丈夫ですよね?」


「は、はい!」


なんだろうか。水瀬さんの後ろに般若が見える…。


そんなことを思っているとそれに気づかないのか無邪気な綾瀬さんが水瀬さんに話しかけた。


「ね!ね!行く前にさお買い物行かないとね!水着も新調したいし!」


「うん。いいよ、いつ行く?」


ほっ…どうやらお買い物の方に意識が向いたようだ。


さて…あの悪魔部長とどう取引をするか…。一応有給はあるし使える。けど、部長が有給を使うのを認めてくれないのだ。



そう考えつつ俺は隣にいる清水を見た。


「部長…どうすっかなぁ…消すか?いや、それはダメか。いや、でもなぁ…」


どうやら彼は部長暗殺計画を練っているようだ。

流石にそれは法律と警察が許してくれないので却下だ。


そして時間は過ぎ…皆今日は解散となった。


「じゃ、今日はここまでだな」


「そうですね…。ほら、陽菜ちゃん。帰ろ?」


「はーい!」


「ほら、清水も帰るぞ?」


「おうよ。また語ろうな陽菜ちゃん」


「はい!一郎さんも中々のオタクなので話してて楽しかったです!」


「そりゃよかった。俺も久々に語れて楽しかったよ」


そうして皆で別れの挨拶をした後解散しようとした時…


「あ、そうだ」


そう、綾瀬さんが言ったと思うと俺の所にやって来て耳を貸してとばかりに口に手を当てた。


「ん?」


俺は少し屈み耳を貸すと…


(和泉さん。あんまり花音ちゃんに心配かけちゃダメですよ?和泉さんの事が心配過ぎて10分に1回はスマホ確認してたんですから)


と、言われ…俺は固まった。


「約束ですよ!和泉さん!」


「あ、あぁ…肝に命じます…」


「うん!お願いします!」


そう言い綾瀬さんはニコッと笑った。


そうしていると先に歩いていた水瀬さんが綾瀬さんを呼んだ。


「おーい!陽菜ちゃん!帰るよー」


「はーい!」


そうして2人は帰って行った。


「ほら、真琴。俺らも帰ろうぜ」


「あ、あぁ…」


そうして俺も清水と途中まで帰り別れた。

そして1人になり俺は呟く。


「あ〜…マジですか…」


流石にそこまでだとは…。

いや、泣かれちゃった時点でそうだよなぁ…。


「あ〜…今回はどうするか…」


「なにがどうするですか?」


「…え?」


俺の独り言に返事が来ただと…!?

そう驚き目線を前に向けると…


「さっきぶりですね。和泉さん」


「…はい。さっきぶりです。水瀬さん」


そこには水瀬さんが居た。


「綾瀬さんは帰ったんですか?」


「はい。この後予定があるらしくて…。なので、一緒に帰りませんか?」


「はい。大丈夫ですよ」


そうして帰っていると…


「あ、そうだ。そこの商店街でお買い物してもいいですか?」


そう言い水瀬さんは商店街の入口を指さした。


「それでしたら荷物持ちしますよ」


「ありがとうございます!お醤油とか切らしてたんですよね…」


「なるほど。それなら今日は重いものを中心に買いましょうか。男手があるうちに買った方が楽ですからね」


「…いいんですか?」


「はい。いつもお世話になってますし…お礼だとでも思って下さい」


「そういう事なら…お言葉に甘えて…」


そして水瀬さんと2人で商店街を回り買い物をしていくと会計の時に福引のチケットを店員さんから貰った。


ちなみに、5枚で1回引けるらしく買い物が終わることには15枚集まった。


「どうしましょうか…」


そう俺が呟くと水瀬さんはノリノリで…


「折角ですし引きましょう!私こういうの大好きなんです!」


と、言い福引が出来る所に意気揚々と向かった。


『いらっしゃい!お!こりゃまたえらいべっぴんさんが来たねぇ…!』


「あはは…ありがとうございます。3回引けるのですが…いいですか?」


『あいよ!3回ね!』


そう言い法被を着たおじさんが水瀬さんからチケットを受け取り…


『ほい!いつでも引いていいよ!ちなみに1位は温泉旅行2泊3日!2位は今話題のバンドのプレミアライブ席のチケット!3位は最新の炊飯器だよ!』


「ありがとうございます!…よし!」


そう言い水瀬さんは1回目を回した


ガラガラガラ…ポトン…


『大当たり〜!一発目が2位のプレミア席のライブチケットか!やるな、嬢ちゃん!』


「やったぁ!これは幸先が良いですよ!」


そう言い嬉しいそうにチケットを受けるとる水瀬さん。


「おめでとうございます!凄いですね!」


「えへへ…あ、和泉さんもどうですか?」


「じゃあ、1回だけ…」


そして次は俺が回した。


ガラガラガラ…ポトン…


『あちゃ〜…兄ちゃんドンマイ!ほい、ポケットティッシュ』


「くっ…!」


いいさ!良いのさ!何となく分かってたからな!


俺はおじさんからティッシュを受け取り水瀬さんを見た。


「え〜っと…その、うん!きっといい事がありますよ!元気出してください!」


そう言いニコッと笑った。


「…ありがとうございます」


うん。彼女の笑顔で癒される…。


そして運命の3回目は…水瀬さんが引くことになった。


「じゃあ…行きますね…」


ガラガラガラ…ポトン…


『う、嘘だろ…お、大当たり〜!最新の炊飯器だ!すげぇな嬢ちゃん!こんなのは初めてだ!』


そしてそれを見ていた周りからも『おぉ…』と声が上がった。


「み、水瀬さん…凄いですね…」


「あ、あはは…今日は運が良いみたいです」


そして炊飯器を受け取り俺と水瀬さんは帰路に着いた。


そして帰る途中…


「あ、そうだ。和泉さん、これ貰ってください」


そう言い渡してきたのはライブのチケットだった。


「え…でも…」


俺は断ろうとしたが…


「いいんです。私、この方たち知りませんし…それに!」


水瀬さんはタタッ…と軽く走り振り向いた。


「いい事があったら人に分けてあげなさいっておばあちゃんから言われてますから!」


と、言ってきた。


まぁ、流石にそれじゃあ断れないよな。


そう思い俺は受け取ることにした。


「じゃあ、有難く貰いますね。ありがとうございます、水瀬さん」


「はい!」


そしてこの時の俺は気付かなかった。

このチケットがこの後すごい武器になる事に…。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


皆様!おはこんばんにちは!

青の空です!


あのひとつ気づいた事がありまして、なんとなーく各話数事のPVを見ていたらですね…題名に『部長』と書いてある話だけがいきなりPVが伸びているんです。


あれですか?皆さん…部長好きなんですか?

ヒロイン部長にしちゃいますか!?


…はい、すみません。夜に書いたので深夜テンションです。


それでは気を取り直して☆を付けて頂いた方々を紹介したいと思います!


@soloーmio さん

@firre3 さん

@what647 さん

@p08033 さん

読み専 さん

@aoikurumi1208 さん

鏡像宮本 さん

ノア さん

@Hatakin さん

@ae86gt さん


こんなに沢山の方に☆を頂いて本当に嬉しいです!有難うございます!


そして遂に☆が183になりました!

これを励みにもっと頑張りますのでよろしくお願い致します!










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