第60話 フェリサへお誘い
鎌倉美月はホットした。
「お店の予約も出来たし、フェリサの二人にも連絡してあげないとね。鎌倉美月はフェリサ写真部のSNSグループで誘いをかけた。
「ねえ、海斗、葵ちゃんは呼ばなくて良いの?」
「いやー、正直、迷っているんだ。声をかければ絶対来ると思うんだ。この間のイッサンスタジアムだって距離をとって生活をしていたら、へそ曲げちゃってさ。お母さんが困った顔をしたから、連れて行ったんだ」
森幸乃は葵を心配した。
「葵ちゃんはブラコンなの?」
海斗は困った顔をして鎌倉美月を見た。鎌倉美月は苦笑いをして森幸乃に言った。
「ええ、重症なんです」
松本蓮も葵の扱いに困っていた。
「夏の旅行に行ったメンバーが集まるんだぜ、パーティーをした後に知られたら、また、へそ曲げるんじゃないか? 」
海斗は頭を抑えて、うなだれた。マスターは提案をした。
「クラスメイトで行う事にしたら良いんじゃないか? 納得出来る理由だよ」
皆は明るい顔になった。海斗の顔も明るくなった。
「マスター有り難う! 気になっていたからスッキリしたよ」
鎌倉美月は思い出した。
「あっ、美咲にも口止めをした方が良いね、妹同士が知り合いでしょ」
「じゃあ、後で美咲にメールを入れるよ」
皆のスマホが鳴った。フェリサ写真部からの返事だった。
彼女達の参加も決まった。
「お父さん、この間のフェリサ女学院の女の子も来る事になったから、二人追加ね」
「はっ、もう友達になったのかい?! これは驚いた。当日は忙しくなりそうだ」
この後は皆でメニューの相談をして帰った。
(フェリサ女学院 写真部部室にて)
時を同じくして、稲垣京香と桜井メイは部室に居た。二人のスマホが鳴った。
彼女達はスマホを見た。鎌倉美月からハロウィンパーティーの誘いだった。
稲垣京香はときめいた。
「ワッ! 横浜山手からよ、ハロウィンパーティーだって! 楽しそうねえ、メイ、どうする?」
「行きたい! でも夜のパーティーだしな、親が許してくれるかな? 京香の家は大丈夫なの?」
「これを読むと、十八時から二十時まででしょ。家の門限は二十一時だから大丈夫よ。まして平日だし、学校の女友達だと思われて都合が良いかもね」
「そうだね、参加しようよ、京香」
「ねえ、また皆と会えるのね。港の見える丘公園は楽しかったな」
桜井メイは目を閉じ、ニンマリしていた。海斗に助けられた事を思い出していた。
「ねえ、メイ聞いているの?!」
「うん、楽しかったね。伏見君と、また会えるのね〜」
「ねえ、メイ、伏見君は彼女いると思うよ。だって写真の課外授業の時ですら、クラスの女の子が付いて来たんだから」
桜井メイは、夢うつつ状態だった。
「彼女が居ても良いの。一緒に居られるのなら、それで良いんだ」
「他にクラスメイトが来るって書いて有ったから、男の子と新しい出会いが有るかも知れないわよ」
「でも伏見君が良いな。ねえ、京香、ハロウィンパーティーって、仮装をするのよね?」
「私、憧れが有ったから、すぐ思い付いちゃった。黒猫にしようかな? フワフワの耳を付けて、頬に三本ヒゲを短く描くの!」
「わー良いな、私も黒猫のが良い。それ可愛いよね、伏見君はどんな仮装をするのかな、楽しみだな。ねえ、ねえ返事をしないとね」
稲垣京香はSNSに二人とも参加しますと返事を打った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます