僕と彼女の、繰り返される夏

作者 木立 花音

かくもSFと青春はよく似合う

  • ★★ Very Good!!

 一つ一つを見ていくならば、タイムリープして繰り返させるというSFという面と、夏という青春ものには欠かせない季節を舞台にしたジュヴナイルものという面を併せ持つ物語です。

 この二つのジャンルの繋がりは意外ではなく王道で、眉村卓のなぞの転校生しかり、光瀬龍の夕ばえ作戦しかり、ジュヴナイルの名作の多くはSF的な性格を持っていた事を思い出さされるジャンルでした。

 しかしながら。それら古き良き名作の多くが、夕暮れ時をイメージさせられ、橙色や朱色をイメージカラーとして浮かばせてしまうのに対し、本作は夏の空のように、群青色と白をイメージさせられます。

 タイムリープし、何度も苦い事を繰り返すことになってしまっても成し遂げたい目的と、ともすれば青臭くも感じられてしまう恋愛模様が、そう思わされるのかも知れません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

玉椿 沢さんの他のおすすめレビュー 160