これは、僕と彼女がともに手を取り合い、運命の輪を突破するまでの物語だ。
※BookBase様主催の第二回小説下剋上コンテストにて、【佳作】受賞しました。電子書籍化決定です。
『怠惰』にして『無感情』。
他人に対してあまり興味・関心を示さない高校生、高畠智也(たかはたともや)は、繰り返し同じ夢を見ていた。
それは、二年前、犯罪に巻き込まれて亡くなった〝仮初の恋人〟、藤堂栞(とうどうしおり)と海で過ごした最後の日の夢。
どうして同じ夢ばかり見るのか……。首を傾げる彼の前にある日、藤堂と瓜二つの外見を持つ転校生、柚木栞(ゆずきしおり)が現れる。
柚木に藤堂の話を語った翌日、智也は、二年前の世界にタイムリープしている事実に気が付いた。
こうして始まった、藤堂栞がまだ生きている世界。二度目となる中学三年の夏。
自分がタイムリープした理由を、藤堂の運命を変えることなんじゃないか? と考えた智也は、再び藤堂と交際をすることに。前回と違い、積極的な彼女に戸惑いつつも、次第に惹かれていく智也。
仮初から──真実へ。二人の愛が本物になっていく中、今度こそ藤堂を救うと彼は誓う。
決戦の日は、藤堂栞の命日──八月四日。そこで彼が見たものとは……?
事件の裏に隠されていた真相が、そのとき浮き彫りになる。
※表紙イラストは、西畑様に描いて頂いた藤堂栞です。最高に可愛いです。ありがとうございました!