第864話 邪神と守り人

両親の仕事で両親の故郷である離島、宮部島の学校に転校した私は、島をぐるりと見て回った。景色が綺麗なところだと感動しながら歩き回っていると神社に辿り着いた。そこには一人の女の子が倒れていた。

「大丈夫?」

「…………」

「大変!!救急車!?誰か人を呼んでこないと!!」

そう思い、その場を離れようとすると倒れていた少女に足を掴まれた。

「ひいっ!!」

「食べ物を持っていないか……?」

「食べ物……?お弁当で良かったら」

少女は、私の持っていた弁当にかぶりついた。

「助かった。礼を言う。ん?お前……見ない顔だな。余所者か?」

「はい。転校してきたばかりで」

「まあいい。礼をせねばならん。これをやろう。今のお前にはピッタリだろう」

そう言って彼女がくれたのは、お守りだった。そのお守りは、邪神から守ってくれるお守りだった。その夜、私は邪神に襲われたが、お守りが守ってくれた。この島は一体何なの……?

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