第837話 心配性抗剤
もしも明日、地震が来たらどうしよう。
もしも今、家を空けてる間に泥棒に入られたらどうしよう。
もしも明日、家族が死んだらどうしよう。
心配性の私は、いつもそんなことばかり考えている。それで最近では、心配のし過ぎでご飯が食べられないのだ。家族に心配された私は、家族が買ってきた心配性抗剤を試してみる事にした。
心配性抗剤を飲むと、心配性の性格が治るという。果たして本当だろうか?
飲んでみたが、すぐに体に変化はないようだ。というか何時間経っても特に何か変わったところなどない。
騙されたのかな?
それから数日が経過した。やっぱり何もない。しかし私は異変に気付いた。
「あれ?そういえば何も心配事を考えなくなったような……」
心配事はすっかり消えていた。しかし私は結果として、良く言えばポジティブでマイペース。悪く言えば無計画でいい加減な人間になってしまった。
まあいいか。それが今の私。
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