第811話 アトリエ見学
「いやー、まさか先生のアトリエを見せて頂けるなんて。貴重な機会を頂き、ありがとうございます」
「いや、いいよ。じっくり見ていってくれ」
有名画家、西宮先生のアトリエを見学する事になり、私はワクワクしながら辺りを見渡した。
「これは……?」
「ああ。それはチョコレートの袋だね。すまないね。散らかっているように見えるだろうけど、チョコレートの袋を大量に重ねる事によって、何か新しいアートが生まれないかと思ってやってみたんだ」
「なるほど。私では思いつかない斬新な発想です」
そう説明されないと、ただのゴミ屋敷に見えていたとは、口が裂けても言えない。なんたってあの有名な西宮先生なんだから。
「これは……?」
「それは絵具を周囲に飛ばす事で何か新しいアートがうまれないかと思ってね」
「なるほど」
そう説明されないと、ただの絵具で汚れた汚い部屋だと思っていた。でもそんな事口が裂けても言えない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます