第791話 女装
俺の趣味は女装だ。これは誰にも言えない秘密の趣味だ。女装をする上で最上級に嬉しい事は何だと思う?
そう、答えは”女だと思った”と言われる事だ。俺はその日、誰かに褒めてもらいたくなった。最上級の褒め言葉を貰う為に俺は大胆な行動に出た。髪型、メイク、服装をばっちりセットして遠くの駅へ行く。そして駅前で立っている。そう、ナンパ待ちだ。もし俺に声をかけてくる奴がいれば俺の勝ちだ。
「ねえ、君。一人?可愛いね。今暇してる?」
「俺、男なんですけど」
「うげっ、マジかよ」
早速一人引っかかった。俺の勝利だ。
「ねえ。君。可愛いね。僕とデートしない?」
「俺、男なんですけど」
「あはは。マジかー。ウケるー。まあ私も女なんだけどね」
「ええ!?」
女装した男に男装した女がナンパしてきたのだ。俺達は意気投合し、友達になった。今では二人で街中を歩く時は、普通のカップルに見せて驚かせる事にハマッている。
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