第729話 記憶のない少女
何も思い出せない。分からない。私は誰なのか。私は突如、記憶喪失になった。原因は分からない。だが私の事を家族だと言ってくれる両親、そして友達がいる。私という存在は、確かにここに存在していたという事なのだろう。彼らの為にも一刻も早く思いだしてあげたいが、何も思い出せない。それから一カ月、一年と続いていき、私は記憶は戻らないが今の生活にも慣れてきた。ある時だった。映画を見ていた。タイムスリップして過去をやり直す映画だった。その時に私は激しい頭痛がして、その場に倒れ込んだ。そして全てを思い出した。
「わ、私は……未来から過去を変える為にきた。思い出した。博士が言ってた。過去に戻ると記憶が飛ぶことがあると。……変えなくちゃ。未来を。その為に戻って来たんだから」
未来でいずれ世界を支配する悪の機関。それを止める為、私は過去に戻ってきたエージェントだったのだ。大丈夫。この世界は必ず私が守ってみせる。
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