第709話 披露宴は思いがけない

「その結婚、ちょっと待った!!」


私達の結婚披露宴に突然現れたのは、元カレのたかしだった。


「た、たかし!?」


会場がざわついた。


「涼子。俺はお前の事が好きだ。お前を世界一愛しているのは、この俺だ」


結婚式で花嫁を略奪。ドラマではよくある展開だが、まさか私の結婚式でこんな事が!?


私はたかしに手を引かれ、会場を出ようとした時だった。


「その結婚、ちょっと待った!!」


現れたのは、一人の女だった。


「遥!?」

「たかし君は、私のものよ」


たかしは動揺していた。遥と言われたその女は、たかしの手を引いて、会場を出ようとした。


「その結婚、ちょっと待った!!」


そう言ったのは、なんと私の婚約者の祐介だった。


「遥……!!意識が戻ったんだね!……僕と結婚しよう!!」


そういえば彼に聞いたことがある。昔付き合っていた彼女が事故で植物状態だと。披露宴は大混乱になった。

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