第654話 受験兵

「隊長。自分は志望校に合格したいであります!!」

「よし、ならば訓練だ。勉強だ」

「はい」


僕は隊長の元で訓練に励んだ。体ではなく頭を鍛え、肉体ではなく、心を鍛えて、大学受験という決戦の舞台に向けて準備していた。しかしどうしても分からない問題が出てきた。


「隊長。難しい問題に直面しているであります。一体どうすればいいでしょうか」

「あきらめるな。壁は越える為にある。だがどうしても解けない。無理だというのなら教えてやる」

「隊長。教えて下さい」


僕は隊長こと家庭教師の先生に分からない問題の解き方を教えてもらった。


「はぁはぁ……。隊長。集中力が……。自分はもうダメです。自分を置いて先に進んで下さい」

「馬鹿野郎。あきらめるな。生きて帰るんだ」


そう。僕はミリタリー好きのオタク。今年は受験の年。受験を乗り切る為に受験兵になる。そんなシチュエーションで受験を乗り切ろうとしたのだ。

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