第543話 電池ウナギ

新発見だ。これは驚いた。学会で発表せねば!!


僕は大変な新種を発見してしまった。電気うなぎの腹のところに、乾電池が入る場所がある電気ウナギを発見したのだ。


「ふむ……。どうやら必要なのは、単三電池のようだ」


乾電池を引き抜くと、電池ウナギはただのウナギと何ら変わらなかった。そして単三電池を2本入れると、電気を発する事が出来るようになる。これは凄い……。


僕は論文をまとめた。

タイトルは決まっている。


「電気ウナギの新種、電池ウナギの生体について」


ああああ!!

早く!!早く論文を発表したい!!

早く世の中に知らせたい!!


僕は興奮した。興奮してなかなか眠る事ができなかった。

そしてついに論文発表の日が来た。

学会はざわついた。当然だ。新種なのだから。


「それって……」


一人の学者が手を挙げた。


「ただのウナギの玩具では?」

「あっ……」


学会はざわついた。

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