第501話 小さな旅

冒険物のテレビアニメを見た幼い息子は、冒険の旅に憧れていた。


「ママ、僕冒険に行きたい!!」


やっぱり男の子だね。冒険に憧れるだなんて。それを旦那に話すと、旦那は息子に言った。


「よし、なら今度の休みに冒険に行くか?」

「うん!!」


息子は、ぴょんぴょんと嬉しそうにはしゃいだ。


「ねぇ。冒険ってどこへ行くの?」

「ふふっ。面白いところだよ。それは当日までのお楽しみさ」


旦那はそう言って、詳しいことは秘密と言って教えてくれなかった。

そして冒険の当日がやってきた。


旦那が運転する車に乗って、しばらく走る。随分と走った。そして高知県香美市まで来た。ここに一体何があるというのだろう。


「ここだ。龍河洞だ」

「鍾乳洞ね!!凄いわ!!確かにこれは冒険ね!!」

「洞窟だー!!」


私も息子もはしゃいだ。

小さな冒険は、とても迫力のある冒険になった。

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