第496話 沖縄からやってきた男
四国某所の海に謎の男が流れ着いたと通報があり、警察官である私は現場へ向かった。通報したのは、地元の漁師だった。現場に向かうと、通報した漁師と謎の男がいた。
「あっ、お巡りさん。この人ですよ。流れ着いた人。さっきからおかしな事ばっかり言うんですよ」
「あなた名前は?」
「比嘉栄一」
「比嘉さんね。住所は?」
「沖縄」
「沖縄?どうやってここまで来たの?」
「シーサーに乗って海を渡ってきました」
「はぁ?シーサー?ふざけないで真面目に答えてくれるかな」
「いや、本当に俺はシーサーに乗って沖縄からやってきたんだ」
「あのね。シーサーは魔物とか災いを追い払ってくれる沖縄の守り神でしょ?乗り物じゃないよね」
「いえ、本当なんです」
「じゃあそのシーサーは?今どこにあるの?」
「沈みました。俺を荒波から守ってくれたんです。うっ……ううっ……」
「ちょ、ちょっと泣かないでよ。困ったな……」
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