第396話 レンタル彼女

ポストに投函されていたのは、レンタル彼女のチラシだった。お金を払い、女の子とデートが出来るサービスらしい。実にくだらない。俺はチラシを丸めてゴミ箱に捨てようとした。……いや、待てよ。

俺はチラシの番号に連絡して、レンタル彼女を利用した。待ち合わせ場所にいくと一人の女の子が立っていた。そして俺はデートをして、次の日、また同じ子をレンタルした。次の日も。その次の日も。その子が出勤している日は、必ずレンタルした。


「いつもありがとう」

「いえ」

「私、あなたの本物の彼女になりたいな」


3ヶ月と12日。初めてレンタル彼女をレンタルしてから、本物の彼女にして下さいと言われるまでにかかった時間だ。初めてにしては、まあまあか。


「ありがとう。でも俺は、君とは付き合えない。実は転勤で引っ越す事になったんだ。とても残念だよ」


まあ嘘なんだけどね。俺のレンタル彼女の楽しみ方は、最速タイムを目指す事だ。



※恋愛心理学の分野で、恋愛のタイプは6つあると言われています。その中の1つで、ルーダス(遊戯的)っぽいものを書いてみました。女性蔑視の意味はありません。追記しておきます。

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