第303話 男祭り2021

今年もあの祭りの季節がやってきた。そう、男祭りだ。町一番の男を決める男祭りは、何の競技で町一番の男になるかは毎年変わる。町一番の男になった者は、一年間、協賛している商店街での割引待遇等のサービスを受ける事ができる。なかなか良い特典がつくのだ。毎年参加している俺だが、一度も優勝した事がない。だが今年こそは、俺が男になってやる。


「えー、それでは競技の方を発表します。男祭り2021の競技は……かき氷早食いです!!」


かき氷の早食いだと?なんだか今年は簡単だな。そう思っていたのも一瞬。かき氷の量が半端じゃなかった。かき氷が鍋一杯に用意されていた。


「で、でけぇ……!!あんなの食ったら頭が痛いだけじゃなく、腹も壊すぞ……」

「だからこそ男を見せなくてはならないんです。男を見せてこその男祭り。さあ挑戦者は、前へ!!」


命知らずな男達が前へ出る。俺も前へ出る。


男の生き様、見せてやるよ。

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