第271話 心霊写真

修学旅行で撮ったクラス全員での集合写真を貰った。自分が変な顔で映っていないかどうか確認すると、普通に撮れていたので安心した。次に探したのは、僕が片思いしている女の子だった。やっぱり彼女は可愛い。


「えっ……」


僕は思わず声が出た。どう見ても彼女がピースしている右腕の隙間から顔が映っていたからだ。


「おい、堀内。どうしたんだよ?」

「えっ……ああ、いや……べ、別に」

「ふーん」


僕の席から二つ前。そこが彼女の席だ。彼女は気づいているだろうか。


「あっ……ああ……あああっ……」


僕は声にならない声をあげた。

彼女の右腕を白い手が掴んでいた。

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