第247話 眠れない

窓からは雨の音が聞こえてくる。静かな夜に響くその音は心地よく、私をゆっくりと眠りへと誘う。

私は目を閉じ、ゆっくりと深い深い眠りの中へ――


……落ちない。眠れない。全然眠れない。もう布団に入ってから2時間以上経っているというのに、全く眠れる気配はない。目はギンギンだ。落ち着こう。もう一度、最初から。目を閉じて雨の音が心地よく、私は深い眠りへ――


ピーポーピーポー!!

救急車の音が聞こえた。そして止まった。この感じ、かなりの近所だ。思わず飛び起きて窓の外を見る。向かいの家に来ていた。あそこのおじさん、倒れたのかな?


……って違う。眠りたいのに飛び起きてどうするんだ。もう一度やり直し。私は雨の音を聴きながら深い眠りへ――


ピューンッピロロロ!!


な、なんだ!?この音は!!

今まで生きてきて聞いた事のないような音を聴き、思わずまた窓を開けた。

外にはUFOがいた。また眠気が吹っ飛んだ。

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