第196話 ベッキー
「ひっく……ううっ……ベッキー……ううっ……」
公園でチワワの写真を見ながら泣いている小さな女の子を見かけた。そっか……。死んじゃったのか。チワワ、可愛いもんね。
「その子ベッキーって言うの?可愛い犬だね」
私は話かけた。
「ううん。違う。この子は、クッキー」
「ん?クッキー?じゃあベッキーって?」
「ベッキーはね、クッキーの次のペットだよ」
「へぇ、そうなんだ」
「あっ!!ベッキー!!こんなところにいた!!どこ行ってたの!!」
首輪を付けられた大人の男が四つん這いで走ってきた。
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