第173話 おはよう
目が覚めた。
「おはよう」
目の前に見知らぬ女が俺のベッドの横にいた。
「えっ!?誰っ!?」
俺は情けない声を出した。人間、ビックリすると変な声が出る。
「昨日の事覚えてないの?」
「昨日…?」
コンビニで酒買って帰ってきて一人で飲んで良い感じに酔って寝た。
「昨日あんな事しておいてよく言うわね」
「あ、あんなこと!?俺、一体何したの!?」
「食べたでしょ。私の事」
「えっ!?ええっ!?」
ますます訳が分からない。
「初めはそっと口に含んで、ゆっくり噛んで。でも美味しそうに食べてくれたから私、嬉しかったな」
「ごめんなさい!!本当に酔ってて何も覚えてないんです!!すみません!!」
「私だよ。焼き鳥だよ」
「焼き鳥!?」
「そう。私、焼き鳥の化身なの。あんなに美味しそうに食べてくれたの初めて。だからお礼を言いたくなって人の姿になりました」
「そ、それはご丁寧にどうも……」
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