第99話 浮気調査

私は探偵。今日の依頼人は三十代男性。嫁の浮気調査をして欲しいという事だ。椅子に座ってもらい、詳しい話を聞く事にした。

「三ヵ月前から変だなと思ったんです。なんか妙に浮かれてるような気がして、夜寝ているとこっそり扉を開ける音が聞こえるんです。そのまま何時間も帰ってこなくて、どこ行ってたの?って言っても何も答えないし」

「ほう。それは怪しいですね」

「先月からは、昼間にも出かけるようになりました。それでこっそり後をつけたんです」

「はい」

「道路をしばらく歩いてると壁に飛び移りました」

「えっ!?パルクール!?凄い身体能力の奥さんですね」

「その後、近所のおばあちゃんに声をかけられて近づいていきました。ミルクを貰いました」

「ミルク!?ま、まあおばあちゃんがちょっと買いすぎたのかも」

「しばらく歩いてると小学生の女の子が猫じゃらしを持ってきました」

「猫やないか!」

「嫁です!」

「帰れ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る