第56話 魔導書図書館

「この魔導書は、世界に一冊しか存在しない貴重な魔導書だ。この魔導書に触れて呪文を唱えると、魔力が増幅されて自身の本来の魔力以上のパワーを引き出すことができる。故に悪者の手に渡ってしまう事がないように、厳重に管理されている。ところで君は悪者か?」

「そうです」

「はははっ。面白い冗談だ。まあこの魔導書図書館の管理者である私の後継者として、もう十年も私の元で学んでいる君だ。君は悪者じゃない。私が保証するよ。さあ次の棚を見に行こうか」

「はい」


今日で全ての棚の説明を学び終わる。これで俺も魔導書図書館の全貌を把握した。後は……


「今までご苦労だったな、先生。…死ね」

「ぐはっ……。ど、どうして……」

「クククッ。これで魔導書は全て俺の物だ」

「リターン!!」

「なっ!?生き返った…?」

「これが最後の魔導書。復活の魔導書だ。管理者は肌身離さず持っているのだよ」

「チッ…食えん男だ…」

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