第308話 和風美人さんパティ
エレベータから降りて・・・。
「部屋割り、どーする?」と、友里絵。
由香「なつかしい響きだな」
と、思い出すように。
パティは「ありましたねー。友達と一緒のお部屋になりたくて」
と、中庭を見下ろしながら。窓が低くみえる。
菜由「あったあった。パティは、修学旅行、どこだった?」
パティは「ハイ。京都でしたねー。寝台特急で」
愛紗「私達と同じ」と、微笑む。
エレベータ・ホールの廊下を挟んで反対側に
自販機コーナー。
ビールやら、コーラやら。
愛紗は「そうそう、お部屋ね。じゃ・・・・408が熊本車掌区ー」
ともちゃんは「いえいえ・・・私たちは職員ですから、お客さま第一」
と、にこにこ。
友里絵は「じゃ、うちらが408・・・・なんで409が無いんだろ?」
由香は「それはね、ホントはあったんだよ」よ、低いこえ出して」
廊下にあった、非常用懐中電灯でアゴから照らして。
友里絵は「アホ・・って、いつもと反対じゃん」(^^)。
由香「たまにはな」と、懐中電灯を戻して。
菜由は「大分バスも9が無いものね。九、って書く。料金表も、整理券も」
パティは「そうそう、おもしろい、アレ」
とことこあるいて・・・・回廊の南端が405。そこから南に406、407、408。
お部屋同士がなるべくくっつかないようになっている。
「高級だなぁ」と、由香。
ともちゃん「函館プリンスもそうだった」
さかまゆちゃん「そうなの?」
ともちゃん、頷く。「大沼に沿ってね、お部屋は一列しか無いの。
1階だとね、水辺で、鴨ちゃんがぷーかぷか」
友里絵「いいなー!行きたい!」
由香「また今度行こう」
友里絵「そだね」と、楽しく次の夢が出来た。
それぞれ、お部屋に分かれて・・・。
友里絵と由香、408。
菜由と、愛紗、407。
熊本車掌区(笑)、406。
大分車掌区(笑)、405。
パティは大きいので、ふたり分(笑)ではないけど。
それぞれ、お部屋に分かれる。
友里絵は、ドアサインを押す。「こんばんはー」
由香は「はーい・・なんて出てきたりして」
友里絵「kwaidanかいな」
由香「waidan?」
友里絵「ちがーう、それはアンタが好きなの!」
由香「そんなに好きじゃないよ」
友里絵「いくらかは好きだろ」
由香「まあな」
鍵を開けると、オートロック。由香は「気をつけろよ、鍵入れて出ると
入れないよ」
友里絵は「はっはは、そんな笑い話みたいな・・」
と言ってる間に・・・。
バタリ。
ドアが閉じて。「おーい・・・」と、友里絵、ドアを叩く。
由香「オマエ、持ってるじゃん鍵」
「ははは、ギャグギャグ!」
もう一度ドアサイン。
♪チャイム♪。
「あのコンビニの音と一緒」と、友里絵、にこにこ。
由香は「ああ、思い出すねー。一緒にバイトしたっけ」
友里絵も、なんとなく思い出す「そう・・・・。」
・
・
・
菜由と愛紗は、そのとなり。
菜由は「ふたり、って言うのもいいね。」
愛紗は「そう・・・友里絵ちゃんが一緒だと、考え込まなくていいの」
お部屋は、洋間。絨毯敷き。
玄関から、右手にトイレとバスがあって。
一番奥にベッド。
通路沿いにデスク。大型TV。
つきあたりが大きな窓。
ドレープのゆったりしたカーテン。レースのカーテン。
ベランダがあって・・・・窓の外は白滝川。
おさんぽしてるわんこ。
向こう岸は、住んでいる人の家だったり。
遠くに由布岳が見える。
「のんびりできて、いいとこね」と、菜由。
・
・
・
そのお隣は、熊本車掌区組(^^)。
さかまゆちゃんは、お部屋に入って「えーと・・・明日は11時半ね、列車」
ともちゃんは「そう。10時半には駅ね」
そのあたりは結構適当である。アルコール検査は
どこでもネットワークで受けられる。
大抵の発車駅には設備がある。
「ホントなら大分の乗務員宿泊所なんだけど」と、さかまゆちゃん(^^)。
ともちゃん「たまには、いいでしょ贅沢も」(^^)。
因みに、乗務員宿泊所はタダだけれど、こちらは実費である(3000円だが)。
朝食と夕食で1500円。
それでも安いけど(^^)。
・
・
・
パティは、ひとり部屋で「はー!わたしだけひとり。なんか悪いみたい」
たまたま、お部屋が空いていたので、提供してくれたところ。
日本式の浴衣を着てみると・・・男子用の特大サイズで、丁度いいくらい。
自分で着てみて、鏡に映して「和風美人に見えるかな?」なーんて。
姿見があると、誰でもするけど。
髪を、アップにしてみたり。
後ろで束ねたり。
ちょっと、胸のあたりが危ないけど。浴衣って。前が開いちゃって(^^)。
ボリュームぅ(^^;。
「あ、お風呂先かな?・・・きいてこよう」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます