第265話 mr. edo

「だって少女じゃないし」と、友里絵。

と、スパゲティをおはしでつまんで。

つるつる。


菜由「まあそうだけど」と、ロールパンを食べて。

納豆ごはん(^^;


愛紗は「ららちゃん、なんだって?」

と、お城納豆をこねこね。



友里絵「うん。ごまちゃんが居てね、ふわふわでかわいいって」

コーンスープを、すいすい。



由香「あざらしちゃんかいな」と、トーストのイギリスパンに

バターをつけて。



友里絵「んにゃ、トラトラのニャンコ」と、写真を見せて。


かわいい、ふんわりにゃんこの

お腹のお肉をつまんでる、ららちゃん。にこにこ。


だっこして。



菜由「かわいいね。」

と、ごはんと納豆。


友里絵「ねこ、飼いたいな」

トマトジュースも飲んで。冷たくておいしそう。コップが冷えて、水滴、きらきら。



由香「そーだね。友里絵んとこはいいじゃん。家に誰か居るし。」

パンに、更にジャムをつけて。






友里絵「そうだけど、お兄ちゃんの犬が居るから。猫がかわいそう」

ミニハンバーグを、ぱくぱく。




菜由「意外と犬って優しいかもよ」と、お茶を飲んで。




愛紗「そうかもしれないね。TVで見たけど。子猫を抱いてる犬の映像」

と、高菜ごはんをもぐもぐ。



菜由は「ららちゃん、かわいいね」

と、お味噌汁を飲みながら。



友里絵「♪だーばやばだばー♪」(^^)。


由香「なんだそれ」


友里絵「あの日に帰りたい」


菜由「でもさ、友里絵もあんまりかわんないみたいよ。」


友里絵「そっかな」


由香「友里絵の場合、高校生ってほとんどなかったから」


菜由「ごめんね」



友里絵「うん、いいの。アレはだって、自分から辞めたんだもん」


由香「そうだよね。戦うのって好きじゃいもんね、友里絵」


愛紗「なんとなくわかるな」


愛紗自身も、そんな感じで・・・大岡山から、帰るのかな。



菜由「でもさ、ららちゃんが

「友里絵さん、何年生?」


って言ってたから。

あんまり見た目は変わんないよ」


と、にこにこ。



由香「中身はたぶん、それ以下」と、笑って。


ヤクルトみたいな飲み物を、ひょい。


「あ、これ、クロレラって書いてあるね。庄内町で作ってるんだ。」



愛紗「そうそう。庄内駅の少し先の河原のあたりに工場があるの」



菜由「そういえばさ、伯母さん、なんか言ってた?国鉄の就職」


愛紗「何も。たぶん、駅のお手伝いね。非常勤の。それならなれると思う。」



友里絵「それもいいんじゃない?」



愛紗「うん。こっちだったら・・・ほら、来た時乗った町営バスとか。ああいうのなら

乗れそうだと思う」



菜由「でも、バスに限らなくても良くなったね。国鉄にいらっしゃいって、指宿で

あった局長さんも」


友里絵「愛紗が何したいか?によるね」


由香「それを探す旅じゃん」



愛紗「ごめんね」



友里絵「いーや。あたしらは遊びだ」


由香「それはわかってるって」


菜由「ハハハ。じゃ、ご飯は食べたし。出かける支度しよ。もう9時過ぎたし」



由香は「天気、どうかなー。雨、止んできたかな」



友里絵は窓を眺めて「ぱらぱら降ってるみたいね」



由香「傘持ってる?」



友里絵「折りたたみはあるよ。でも、いらないんじゃない?列車の乗り継ぎだけなら」



菜由「そうだね」


愛紗「じゃ、駅まで行って雨止んでたら、トンネル公園見てって。それから下山」



友里絵「降ってたら?」



愛紗「そのまま高森線で下山して、立野からSLあそBOY」



由香「どっちでも楽しいね」



友里絵「そだね。また来ればいいし」



菜由「霧島とかも行ってないもんね」


友里絵「また来よう!」



由香「どうやって?」



友里絵「会社辞めて」



由香「なるほど・・・。」


菜由「辞めるの?」



友里絵「どっちみち、いつかは辞めるでしょ。そしたらあたしは・・・

資格もあるし。なんとかなる」


由香「あたしはどーすんだ!」


友里絵「おじさんにまかせなさい!」


由香「おじさんかよ」



ハハハ、と笑って。


友里絵「でも、出会ったみんなでアイドルやるとか」


由香「おニャン子クラブみたいに?」



友里絵「せーらーぁふっくっお♪」



菜由「まあ、ららちゃんはいいけどさ・・・。」



愛紗「オトナが着ると、なんか・・・」



友里絵「そういうクラブみたいね」



由香「ハハハ。クラブ女学院とか」



菜由「どーしてもそっちに行くなぁ」(^^;





206に戻って。すこしのんびり。


お茶のんだり。


くつろいで。



由香は荷物まとめて。



友里絵は「そんなに急がなくても」



菜由「でもさー、出かける間際に

「あ、無い!」なんて事が・・・。」



友里絵「あ、無い!・・・アレが」


由香「アホ」と、張り扇チョップ!



友里絵「アレだけでわかるんかいな」


由香「オマエの言いそうなことだ」



友里絵「うう・・・・スランプじゃ」




菜由は、ハハハ、と笑って


「冗談でなくて、9時過ぎてるでしょ?

10時8分のバスだったらさ、その前にチェックアウトしないと・・・。

フロント並んでたらアウトだよ」



友里絵「そっか。まあ、あたしはバッグひとつだし・・・。何にも出してないし。」



由香「よくあるんだよね、コンタクトとか指輪とか」



愛紗「あったねー。観光バスに落としたとか。夜言われてもわかんないよ」



菜由「ホントに落としたかはわかんないし。バスの中で」



友里絵「あたし、目はいいもん」

と、ドヤ顔。



由香「頭悪いと、だいたい目はいい」と、笑う。



友里絵「確かに・・・・。」と、にかっ。








愛紗が「じゃ、先にチェックアウトしてくる」

と、お部屋を出て。



「なーんだ、そのテがあったのか」と、友里絵。



菜由「にしても、出て行ってから

「あ、アレが無い!」

は、ダメね」



友里絵「あ、アレが・・・。」



由香がひっぱたく準備



友里絵「ひっひー」と、歯を出して笑う。



菜由「ミスター・エドかいな」



由香「なつかしいね」

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