第303話 angel in blue

夕方、クリスタさんが帰って来てから


めぐは「いままで、ごめんなさい。

明日っから、図書館行きます」と




めぐは、クリスタさんに言う。

同じ歳のはず(笑地上では。)なのになんとなく、敬語になっちゃうのは

おもしろいと言えば面白い。


なーんとなく、落ち着いてて

軽くないなー、そんなとこは

やっぱ、天使さんだね、って


めぐは思う。



クリスタさんは、いえいえ、とかぶりを振って

「図書館、楽しいです。

明日からも、一緒に行けたら

楽しいですね。」と。





それはそれで、楽しいかな。


めぐは、そんなふうにも思う。




一緒に行けると、何かと心強いし。




ひとりの帰り道より、ふたりのほうが

楽しいし。



雇って貰えるか?と言う問題は別にして(笑)。




クリスタさんは

、何も言わないけど



あの、司書主任さんの甥御さんの

映画作家さんが、

ずっと誘いに来てたんじゃないかな?

なんて、思って。


それなら、しっかりと断らないと(笑)。

なんて、めぐは、向こうの世界で起きた

有名人生活(笑)を思い出して。



もう、あんな事は沢山だと


有名人になる前から、そう思っていたり(笑)。





でも、それなりに楽しいVacationを

これから過ごせるような


そんな気持ちもして。







そう、未来の記憶は忘れたけど



魔法の記憶は、別に忘れてもいなかったり。






「そうそう、きょうね、リサ、あ、あたしのクラスメートなんだけど。


その子とね、弟のミシェルと


一緒にプールに行ったの。




楽しかったな。

クリスタさんって、プール行った事ある?」と


めぐは、楽しそうに聞くと、クリスタさんは、

ちょっと俯いて、恥ずかしそうに


「いいえ、泳げないの」と。

意外な事を言った。






「天使さんって、なんでもできるのかと思った」と


めぐは、ちょっと意外な言葉に


クリスタさんが気を悪くしないように、言葉を選んだ。






でも、元天使なので、そんな事で気を悪くはしない。



元々、気を悪くすると言うのは

人間的な人格の言葉で



自己顕示があるから

起こる事、である。この場合。




天使で、自己愛がないから自己顕示もないのである。







その構造を、めぐが意識している訳ではもちろん、ない(笑)


ただ、ふんわりしてていいなぁ、と


思うだけ。






人間であっても、競う気持ちにならなければ

同じ境地に達する事はできるので



事実、クリスタさんは

天使を退職(笑)して今は、人間世界に

降りている。


人間ではないにせよ。

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