第281話 魔女っ子めぐちゃん

そんな、時間軸の自由を得た

魔法使いめぐ(笑)は


ちょっと、罪つくりな存在だったかな(笑)。



ミシェルにとっては。




しかしそれも、運命だったりもするので



ふつうなら、お姉さんだった憧れの人が

クラスメートになって

現れる、なんて事は起こらないので



ミシェルにとって、素敵なな体験だったのかもしれなかったり。







ざわめいていた、クラスメートたちも


先生が訪れて、静かになった。


先生は、穏やかなおばあちゃんなので


そのあたりも、クラスメートたちが



信頼している理由だったりもする。





「みんな、元気だった?」と


おばあちゃん先生は、にこにこ。




はぁい、って

みんな、楽しそうにお返事。





日焼けしている子は、リゾートにでも行ったのだろうか。




めぐも、リゾートに行ったけど


それは、向こうの世界での話だった。




マジックショーに出たりして


散々なリゾートだったな、と

めぐは思う。





坊やのお母さんを見つけるために、頑張ったんだっけ。





そうそう、坊やはお母さん見つかったのかなぁ。





めぐの力ではどうしようもなかったので

ルーフィさんや、向こうの

おばあちゃんに


あとを頼んで来たんだっけ。




そう思い返すと、坊やの事が

気になっちゃうめぐだったりした。


でも、違う世界の事だから

電話かける、って訳にも行かない。





「あとで、おばあちゃんに聞いて見よう」とりあえず、困った時はおばあちゃん。




そんなふうに、頼りにしてるおばあちゃん。



めぐの、心のよりどころ。






ふと、先生を見ると

先生も、やさしいおばあちゃん。





めぐ自身、このまま、おばあちゃんに

なっていけたらいいなあ、なんて


密かに思ってる。




たぶん、魔法使いになったせいなのかしら、って

なんとなく、めぐは感じた。






ホームルームは、30分くらいで終わって。




また、クラスメートたちは

賑やかに話はじめた。





お菓子の話、お祭りの話。



夏休みの宿題の話。




それぞれに、実用的な話である。




でも、夢のある話もあって。





「めぐ、めぐ!」と


リサが、にこにこして声を掛ける。





そう、屈託のないその表情は


まだ、この秋に訪れる

悲しいこと、を

知らないから。


できるなら、そのままでいてほしいんんだけど、と

めぐは、リサの未来が明るいって事を

言ってしまいたくなるけど



言っても、信じて貰えないから(笑)。



黙ってるしかなかったりする。

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