第181話 恋するオトメ


恋するオトメ



でも、きりりと凛々しく

魔法使いの表情になって。


めぐは、その魔法陣を拡げて

イメージを集中した。



すると、ルーフィの書いた魔法陣の

効果(笑)だろうか



ふわり、と空中に浮遊する時に

目眩するみたいな感じがなくて。


行く先の座標が、しっかりとイメージできたり。




「やっぱり、さすが。」と


めぐは、ルーフィの魔法技術(と言うのか?笑)に、感服した。




どうしてこんな事ができるんだろ?



なんて思って。




そこまでで、また地上に戻った。


上空に昇るまではF=mghで

つまり、質量×重力加速度×高さ。



重力加速度は変わらないので

質量が減れば、高さが上がる。



単純な仕組み(笑)。





でもその、単純なところが

誰にでも使いやすい魔法、ってあたり。




めぐは気に入ってる。




ややこしいのは苦手(笑)。





おばあちゃんに、そのあたりは

似てるのかな、なんて

めぐは思ったり(笑)。






いつものような、ふつうの朝なんだけど

でも、魔法を使って旅に出る朝って


とくべつ。


他のひとにはふつう、の朝なんだけど。




そういうもの。



ルーフィは、めぐにとっては

特別だけど



ほかのひとから見ると、ふつう。



それと似てるかな、なんて



なんでも好きな人に結び付けたりするのも


恋するオトメちゃん(笑)めぐだったり。



それは、とっても楽しい事だから。

ずっと、そのままでいられると

いいんだけど。



旅立つ!



おばあちゃんは、ルーフィの事情を察して

飛ぶ事にしたけれど


それはそれで、楽しいらしくて


魔女の扮装劇みたいな服を探して


黒いお帽子とか、マントとか(笑)


「似合うかしら、ほほほ」

なんて、声まで魔女みたいにして。




ユーモラスなのは、どことなく

ルーフィみたいかな、って


めぐは、「そういえばおばあちゃんの生まれって

どこなんだろう」

聞いた事もなかった。




女の子なので、おじいちゃんとの恋?とか


そういう事は聞いても


生まれ育ちとか、そんなの聞いた事なかった。





どっちかと言うと、お年寄り系の

話題っぽい感じもして(笑)



聞いてなかった。


でもその扮装は、なーんとなく黒魔女(笑)。




曲がった杖を持って。




楽しそう。




坊やも笑ってた。








そんなこんなで、お昼近く。



二階の、めぐのお部屋のバルコニーから

ルーフィと、めぐ、それと坊やと

おばあちゃん。



本当に4人で飛べるのかな、と


いざ、旅立つとなると

ちょっと不安を感じたけど。



でも、信じるのが一番って

おばあちゃんも言ってた。




そう、めぐは信じて



魔法を拡げて、イメージを集中!。




0次元モデルに、少しづつ近づけると


F=mghの、mが減少していく。


そうすると、Fが小さくなっていく。




すうぅ、と

風が吹くような

感じがするのは



重力が減少するので、そこにあった空気が動くから。

地球の自転に沿って、斜めに空気が渦を巻く。




「Go!」



魔法は光り輝く輪のように拡がった。



空気は、中心に向かい渦巻く。

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