第157話  ふたりの記憶



ふたりの記憶



めぐは、そこで気づく。


「リクルートさんは、幸せにしてるはず・・・・。」


その、リクルートさんとは

神様が、この世界、めぐのいる時空の

粛正をなさる前。

人々が、欲望の為に争っていて。

それで、学校を卒業しても

働く事ができなくて、途方に暮れていた。


そんなひと。




でも、ルーフィと神様が

そういう、必要のない争いを起こす

心を、お掃除((笑))してくれて。



リクルートさんは、リクルートに困る事なく(笑)




「そう、そんなふうに・・・・。」

ルーフィさんは、いくつもの世界の

記憶を持ってしまうのね。



そう、めぐは思った。


そういう記憶が、ひとの性格を作るなら



ルーフィは、けっこう複雑な性格なのね((笑))と

めぐは思ったりする。




「恋人も、あちこちにいるんじゃないかしら」なーんて。





めぐが、そんな事を考えていると


となりのちいさな子は、ゆきのひとひらさんと、お話をしている。




「これから、どうなっちゃうの?」と。



ひとひらさんは、やわらかいことばで「春になってね、みんなと一緒に

雪とけして。

川になって、海に行くの。」




ちいさな子は「みんな、いっしょに?」




ひとひらさんは「そう。さっき、ゆきうさぎさんが踏んじゃった子も。

ごらんなさい?踏まれても、ふわふわだから。また、雪の原に戻ってる。」



と、ひとひらさんは

元通りになっていて、足跡がなくなってる雪の原を振り返って。





ちいさな子は、にっこり。



「ほかの、ゆきちゃんたちと

お話できるかなー。」と。



ひとひらさんは、にこにこして


「はい。そばに言って、お話すれば、お返事するわ、きっと。」








ちいさな子は、雪の原で

寝転んで。



なにか、お話しているみたいですーー。











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