第113話  魔法と魔術


魔法と魔術



魔法を使えない人に見られると

魔法が消えてしまう理由は、よく分からない。

たぶん、その存在を知られると

お金儲けに使おう、などと(笑)。


そういう理由かもしれない。


前近代では、錬金術、などと言って。

似非魔法のようなものがあったりした。


金、ゴールドを作る。

それが貴金属で、お金になるからと言う

理由だと、そもそも魔法にはならない。


魔法と言うのは、気高いもの。


崇高なことに使わないと、それは黒魔術、などと

言われたりもする。


魔法、とはちょっと違うもので

それを使うと、だんだん憔悴してしまう。




例えばお金の為に、近代ではいろいろな術を使うが

コンピュータにしても、現代の魔法のようなものだ。


だけど、崇高な目的に使わなければ憔悴してしまう。

使うと、魂が穢れてゆく。



そういうものだ。



人が喜んでくれる時、ひとの魂は磨かれてゆき

人を悲しませる時は、それと相反する。




そういう目的に、魔法は使われるべきで

近代の魔法、コンピュータ・テクノロジもそうだろう。







「そっか、じゃ、にゃんこさんは・・・・がんばってくれたんだね。」と

めぐは、にこにこしながらそう言った。





たまぁは、めぐが喜んでくれたので

なんとなく、嬉しくなった。



さむも、嬉しい。


ルーフィも、もちろん嬉しい。




誰かに、喜んでもらえると

魔法って、生き生きとするものだ。



それも修行のうち。




「さ、じゃ、帰らないと、そろそろ。

図書館にモペッドを返さないと」


と、ルーフィは言う。



「そうだね....。あ、今日はそっか。普通の日だから。」


図書館は夕方で閉館なんだった。



と、めぐは思い出した。




閉館のあとも、しばらく司書は残って仕事をするんだけど。

それがまた、楽しい。


がらんとして静かな図書館で、本を扱っているのは

なんとなく。



本が好きなめぐには、嬉しい時間だった。


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