第57話  旅愁



翌朝、めぐと一緒に目覚めた

幸せな朝。


でも、旅先最後の朝って

なんとなくペーソス。


いろんなこと、あったな・・・

なんて、思い出してるけど

にゃごと、天使さん、それと神様は

まだ、これからもいろいろあるんだろうな。



にゃごは、昨夜から

どこかに出かけてるみたい。



子猫のとこかな・・・・・。


子猫も、3ひき

一緒に暮らせるのも、ほんの

少しの間だから



今、一番可愛い季節を一緒に過ごすのも

楽しいかしら。





すぐに、大きくなっちゃうんだもの。




「おはよ、おねーちゃん!」って

めぐは、元気だ。



天使さんが離れて、魔物の怖い記憶も失せて


それが、めぐ自身のらしさ、なのかしら。


とっても元気、楽しそうで。


ちょっと、そばによりたくなるような

いい子になった。


それだけでも、ここに来て良かった。



ルーフィも、ほんとに頑張った。


いい旅だった。



ダイニングに下りると

クリスタさんは、もう降りてきてて。

おばあちゃんと、リビングルームでお話。



なんだか、楽しそう。


「クリスタさん、おはようございます」と、わたしは、ごあいさつ。



クリスタさんは、いつも静かな微笑みで


今朝も同じ。「おはようございます、マーガレットさん」



と、ほんとの名前で呼んで貰えるのも

なんとなく嬉しい。


クリスタさんはレディ、だもんなー。



きっと、図書館でも

人気になるだろなー(笑)なんて。





天使さんだったから、ほんとの年齢はわかんないし

男の子でも女の子でもない、なんて

ちょっと見た目には信じらんない(笑)。



恋しちゃう、哀れな男の子も多いか(笑)。


にゃごがいるけどね。





「おはよ」ルーフィが降りてきた。



わたしたちも、めいめいにご挨拶。



「よく眠れて?魔法使いさん」と

わたしは、いつものごあいさつ。



「ああ、眠れない訳なんかないよ」と

ルーフィ。



「そーかしら。水浴の天使をノゾキ損ねて、夢に出て来たんじゃない?」

なんて、わたしが言うと


クリスタさんの方が恥ずかしそうなので(笑)



ルーフィをからかうのは止めた。


けど、ルーフィは

「そんなの、魔法使えば

見ようとすれば見れるさ」




「あ、じゃ、見てたんだー。

やっぱし。お部屋でおとなしくしててるかと思ったら」



と、わたしが言うと



「そんなことしないさ。地獄に落とされるのはゴメンだよ(笑)」と、ルーフィは、いつもの通り軽妙だ。。





「おはよー、なんの話?」って

めぐが、のんびり降りてきた。




「H魔法使いさんの話」と

わたしはにこにこ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る