エピローグ
第123話 旅立ち(1)
あの戦いの後<勇者>達は
彼らは
そのため『旅人の
僕の場合は、出国や入国に手続きが必要だ。
その点に関しては<ロリス教>が身分を保証してくれているので助かっている。
また<冒険者ギルド>で高ランクの冒険者として認められたのも大きい。
強力な武具や魔法の道具を所持したまま、国家間の移動が可能となった。
正直なところ、僕も転移装置や【アイテムボックス】が使える。
そのため、
けれど、今回の件で目立ち過ぎてしまったようだ。
また<勇者>達の動向にも注意しなければならない。
どういう訳か、僕は巻き込まれ
まずは【魔法】の<勇者>ハナツに関してだ。
彼女は飛行魔法を習得しているので、『旅人の
ハナツの仲間にして
(つくづく、彼女はぼっちの才能がある……)
ハナツ自身は――もっと魔法が上手くなりたいです――と言っていた。
どうやら<魔族>との戦いで自分の未熟さを痛感したらしい。
魔法学園のある『魔導都市リンドブルム』へと旅立ってしまった。
――ぼっちな彼女が魔法学園に行って大丈夫なのだろうか?
(僕には不安しかない……)
「もっと、アスカ君のお役に立てるようになりますね♪」
と言っていた。気持ちは有難いが、無理はしないで欲しい。
念のため『ロリス教会』を通して、定期報告をするようにお願いしておいた。
これで
――というか絶対に
また今回の出来事を機に、イケメン神官は失脚したらしい。
<勇者>に同行する事も出来ず、参加していた『勇者召喚』の儀式は失敗。
加えて今回活躍した<ロリス教>は人々から注目を集めてしまった。
結果として『
初動に失敗した彼は、別の都市へと
今は引継作業などで
因みに僕は<冒険者ギルド>への報告に対し――『聖女ヤンカ』の協力もあり――と記載しておいた。これで<ザマスール教>がそこまで落ちる事はないだろう。
(ヤンカさんは苦労するだろうけど……)
その情報を
また、この『
彼らを助けて
「また一からやり直し、次こそは<勇者>様と共に戦う!」
と宣言していた。
彼も純粋に<勇者>との冒険に憧れていた一人だったのかも知れない。
変ってしまったのは『黒い魔素』の影響だろう。彼もまた犠牲者と言える。
色々と不幸は重なったけれど、イケメン神官は返り咲くつもりのようだ。
(どうやら<ザマスール教>の上層部とも、
次に【鎧】の<勇者>ヨロイだけれど、街の皆からは<勇者>として慕われる存在になっていた。
(絶対に『自分から脱いだ』だけだよね……)
深く追及しても、いい事はなさそうなので、そのままにしておこう。
真実を暴く事が必ずしも、いい結果になるとは限らない。
『聖女ヤンカ』の起こした
カレー屋も繁盛しているらしい。
しかしヨロイの方は、それでは満足しなかったようだ。
遠くからだけど、ルナの
ヨロイに限らず、皆は僕達が
僕自身――ルナとイチャイチャしていました――とは言い出し
その結果、ヨロイは――今の自分には、まだ足りないモノがある――と言い残し、旅立ってしまった。
(僕としては、服を着る事を覚えて欲しいのだけれど……)
当然、ヤンカさんも後を追う事になる。
このまま街に居ても『カレーの聖女様』として、商品展開させるだけだろう。
<ザマスール教>の教えを考えるのなら、現世での苦労は
僕としては、そんな彼女に親近感が
最後に【剣】の<勇者>ツルギだけれど――
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