第11話 おとまり
とうとう卒園の時がきた。
母が珍しく来ていた。
嬉しくもあったが心のそこから嬉しいとは思えなかった。
卒園式が終わり
真奈美ちゃんとバイバイをした
すると真奈美ちゃんから今日、家でおとまり会しよって笑顔で言ってくれた
真奈美ちゃんの親も僕の母も僕と真奈美ちゃんがいつも一緒にいる事を知っていただろし保育園の先生から同じ布団で寝てたと言う事もきっと聞いているだろうから
ダメと言われると思ったが
会えなくなっちゃうから行っておいでと母から言われた僕は、凄く嬉しく
やったーと叫びたくなったが言わなかった
僕たちは夕方の5時に待ち合わせをしたもちろん僕は一人で向かう
真奈美ちゃんはお母さんと一緒に僕を迎えにきてくれた
真奈美ちゃんのお母さんが僕に今日のご飯はから揚げにしたよって言われた
お泊り会定番のカレーだと嫌かなって思ってから揚げにしてくれたらしい
真奈美ちゃんと一緒にご飯を食べる事は慣れているが家に大人がいる事や部屋が明るい事に緊張を覚えたのは鮮明に記憶にある
ご飯も食べ終わり真奈美ちゃんとテレビを観て笑っていると時間があっという間に過ぎ真奈美ちゃんはお風呂に入りなさいとお母さんに言われ返事をした。
一緒に入るよね?今日でお終いかもしれないんだからと
僕はうんと頷き真奈美ちゃんの後についていく
同じ湯船につかり僕たちは当たり前の様にチューをした。
お風呂からでてすこし一緒にテレビをみていると
真奈美ちゃんのお母さんがお布団の用意できてるから寝る準備しなさいと優しい声で僕たちに言ってきた
真奈美ちゃんの布団の隣に僕の布団も敷かれていた。
当然のように僕たちは布団をくっつけて手をつなぎ布団の中に入った。
お互い、今日でサヨナラだとおもっているのでどちらが誘うでは無くいつの間にか抱き合う様に寝ていた。
すこし経つと僕はトイレに行きたくなり真奈美ちゃんをそっと
さすり起こし一緒にトイレに行く途中で
僕たち二人は衝撃なものを観てしまった
真奈美ちゃんのお母さんとお父さんが抱きあって何かをしていた
寝起きという事もあり目が霞んでいたが抱き合っている事はなんとなく分かった。
真奈美ちゃんは見慣れているのかその光景が当たり前なのか当時の僕には分からなかった
トイレが終わり真奈美ちゃんのお母さんが取り付くっている様な笑顔で「起きちゃったのかな?まだ朝まで時間あるから寝なさいね」って
僕は真奈美ちゃんに手を引っ張られながら布団まで連れて行ってもらった。
「チューしてたでしょ?」
「お母さん達」
僕はお母さん達ってなんだろうとおもい
お母さんとお父さんじゃないの?って聞いたら
お父さんじゃないよって真奈美ちゃんが答えた
「お父さんになるかもしれない人だって」なんか寂しそうな表情を浮かべた真奈美ちゃんだった。
僕はどうしてか分からないけどきっと真奈美ちゃんは不安があったのだろうと察し
真奈美ちゃんを抱きしめチューをした
いつもと違うチューをした
きっとファーストキスだろう
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