5月4日Ⅵ(17)
「あんたたちがDr.カンフルと乙女剣士?
この異人はんの相手するなんて疲れるやん。ようやるねぇ」
料理を取りに行こうと席を立った時、四咲さんが意地悪そうな笑みをたたえて言う。
「愛奈さんのこと異人さんなんて言うのやめてもらえませんか?
そう言う発言って今時どうかと思うんですけど」
「そないに怒らへんでもええやん。なんか誑かされたりしたん?」
「架那ちゃんに絡むのやめてくれませんか?話なら私が聞きますけど」
軽くイライラしたような口調で詩歌が間に入る。
「四咲さんそんなんだから皆さんに嫌われるんですよ」
おまけに愛奈さんの嫌味付きだ。
「コネだけの七光がよう言うわ。ま、せいぜい楽しむとええで」
四咲さんは悪態をつくだけついて、私たちの席から離れていった。
「なんですかあいつ。斬ってもいいですか」
「馬鹿か。抑えろ神坂」
イライラして今にも食ってかかりそうな詩歌を止めに入る汀さん。
「私のせいで申し訳ありません」
「三和さんのせいじゃないから」
「そうだよ愛奈さん」
申し訳なさそうに俯く愛奈さんをフォローする私たち。
そうだ。
悪いのは愛奈さんじゃない。
お門違いってやつだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます