5月4日Ⅵ(17)

「あんたたちがDr.カンフルと乙女剣士?

この異人はんの相手するなんて疲れるやん。ようやるねぇ」

料理を取りに行こうと席を立った時、四咲さんが意地悪そうな笑みをたたえて言う。

「愛奈さんのこと異人さんなんて言うのやめてもらえませんか?

 そう言う発言って今時どうかと思うんですけど」

「そないに怒らへんでもええやん。なんか誑かされたりしたん?」

「架那ちゃんに絡むのやめてくれませんか?話なら私が聞きますけど」

軽くイライラしたような口調で詩歌が間に入る。

「四咲さんそんなんだから皆さんに嫌われるんですよ」

おまけに愛奈さんの嫌味付きだ。

「コネだけの七光がよう言うわ。ま、せいぜい楽しむとええで」

四咲さんは悪態をつくだけついて、私たちの席から離れていった。


「なんですかあいつ。斬ってもいいですか」

「馬鹿か。抑えろ神坂」

イライラして今にも食ってかかりそうな詩歌を止めに入る汀さん。

「私のせいで申し訳ありません」

「三和さんのせいじゃないから」

「そうだよ愛奈さん」

申し訳なさそうに俯く愛奈さんをフォローする私たち。

そうだ。

悪いのは愛奈さんじゃない。

お門違いってやつだ。

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