5月2日Ⅵθ(4)

「幸いお前は剣道だけは一級品だ。誇ってもいい。

 ただ剣を落としたら無能ですじゃ実戦で話にならん。ここまではわかるな?」

「はい」

「そこで、お前には空手、柔道を覚えて使えるようになってもらう。

 近接戦でやはり一番使い勝手がいいのは空手だ。突きも蹴りもできるしな」

「なるほど」

「空手で身体の使い方がわかったら柔道だ。

 投げ技固め技なんてのは、突き技が決まってから使うことが多いからな」

着替え終わると、汀さんは私に今後の方針を説明し出した。


「剣道やってるなら空手の体の動かし方の基礎はいらないから、いきなり技の

 練習から始められるのがせめてもの利点だな。何か質問はあるか」

「ないです」

「では始めるぞ」

こうして汀さんによる武術武者修行が始まった。

目指せ免許皆伝!

頑張るぞ。

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