第百二十三話 悲しいのでケーキを食べに
戦争から半月ほど過ぎた頃
ムータン王宮で朝食の後に皆でお茶している時。
「では、ざっくりした計画を話しますね。まだ技術が確立したわけではないので、ざっくりとした計画に成ります。
ムータンからドラゴニアへの人の移住計画です。これは王様の依頼でもありますし、元々わたしがやりたかったことでもあります。
さて、
扉も洞窟も使わず、転移魔法でどうかな?と、今私とユーリで検討しています。
私の魔力だけでは到底無理なので、今回はユーリが効果的な陣を考えています。
それが出来上がってから実地テストを必要なだけしてみます。
進展があり次第、またこのように皆に話します。
なので、
人びとに魔法を教えている者は、なるべく効果的に、しかも魔力をなるたけ多く持てるように指導お願いします。」
「俺らからは、俺達日本に行って来て思ったんだが、一般の人びとはあまり変わってないね?」ドーラ
「そうですねぇ、、右往左往しているのは、あの消したゲスどもの関係で、甘い汁を貪っていた奴等だけでしょう。そんなのと無関係なあの2つの超大国も、のほほんとしたもんですよ。」ダンマス
「これからどうするの?」ユータ、ダンマスに訊く
「今は様子見です。彼らが自分達でいい方向に持っていけるのであれば、そのまま見続けます。」
駄目ならどーなのか、など訊く者いない。
「ネットとかでも嘘ばっか流れているけど、、」
「それも放置ですね。彼ら自身が、嘘を撲滅できるかどうか?」
・・・・
むずかしいんじゃないかなぁ、と思うユータ。
「基本、ここまでやってあげたんだから、あとは自分らでどーにかしてみろ、ということだね?」ドーラ
頷いている王様とユーリ。
「そうですね。ここまでやってあげたのは、あのままだったら、そう遠くない日、いつかは必ず奴等はここムータンに手を出してました、悪い方で。必ずある災難は事前に潰しておく必要が合ったので、それをしたまでです。
で、今後、イレギュラーでなにかあるかもしれませんが、それは予測付かないこと。
なので、ここムータンの人びとの資質も良いし、いっそのこと向こうに、というのが私と国王の意見。
あとは、技術的に可能になれば、移転したいここの国民達を連れて向こうに移転するだけ。残りたい者たちは残ればいい。それだけです。」
「バカが欲かき過ぎたので、滅亡させられた、、って、、ゲスザンスとゴーミとリターニャの王族みたいだなー」ドーラ
「貴方方が滅亡させた3つですね」ダンマス
「「うっ、、」」ドーラとユータ
「うん、、あの状況じゃ、こっちからやらなきゃ侵攻されてたし、王家とか残党残しとくと後々またなんかしてくるし、、、」
「そう、それです。なので、主要な者たちはすべて消す必要があるのですね。」
と、ダンマス。
「いい人って、自分がいい人でいたいがために、必要なことをすべてしないことが在ります。で、あとあと大被害を受けてしまう。それはその時に完全に始末しなかった”いいひとでいたい奴”が自分の責任を果たす行動をしなかった、つまり無責任だったから。其の点、ドーラとユータは満点です。」
私達も満点目指しますよ!ではユーリ、行きましょう!、とダンマスは2人で出て行った。
ユータとドーラも外に行った。
結局、やること無いので城の屋根に寝っ転がっている。今日も良い天気。
「結局、戦後はまだ続く、というか、戦争はそのおまけだった、ということだなー」ドーラ
「だねぇ、、桁が何倍も違うよねー」ユータ
そう、ドーラとユータも頑張ったが、今回のダンマスのはもう桁が全然違った。
最新科学対魔法、で、結局「賢いほうが勝った」だった。いや、それに加えて目的の崇高さの差が勝敗の徹底さの差だったのか。
敵は、自分たちの敵の研究をしなかった。ちょろっと調べようと努力して、既存の方法がすべて駄目だった時点で、敵を全く知らないのに攻めて行った。全力で。
それは、敵側の”賢い者達”をダンマスが排除してしまったから。
もし、あの賢い者達をダンマスが排除しなかったら、オマケ的戦力を最初に投入してみて敵の評価をするだろう。
そんな子供でもわかるようなことすらしなかった。自分たちが負けるわけない、という思い込み。
だが、衛星や偵察機、侵入者達などの事を考えれば、得体のしれない戦力、と判るはずなのに、しなかった。
そういうバカ相手はとても楽なのだ。
だからダンマスは1日で終わらせた。レベルが低い相手と遊ぶのは1日でもゲップがでる。
「ユータも、本当に生き残ってもらいたい者には用意させといたほうがいいぞ?。ただ、向こうにつれてって、向こうに迷惑なる奴や害になる奴は駄目だけどなー」
「ああ、そうだよね、、」
「害になる奴を引っ張ってこようとする者もだめだぞ?」
そっか、、ボクが呼びたい者にも、呼びたい者がいるんだよな、、、
「むつかしいね、、」
「それだけ信頼できる相手じゃないと、呼んじゃ駄目ってことだろ」
だよねぇ、、
「俺らはいい人やっちゃ、いけないんだよ。おれらはそういう役割なんだ」ドーラ
いつのまにか、そうなってたんだなぁ、、と思うユータ。
なんか悲しい感じがするので、日本の自宅の街に帰って、ケーキのおいしい喫茶店などはしごした。
「今度、ヨーロッパに行こうぜ!ケーキ食いに!」ドーラ
「確かに!!べつにこの街じゃなくったっていいんだよね!!」
希望が沸く2人!! お手軽でお得な性格である!!
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