第三十五話 異世界間ビジネス?  行商人ドーラとユータ


本館の部屋に戻ったら、早速テイナとニヤが来た。

ヒモノが向こうで売れるかもしれない、ということを話したら、即座に乗ってきた!!


「これで砂糖と、油とオリーブオイルの心配がなくなるのね!!!」テイナ

「ヒモノさまさまにゃっ!!!」ニヤ


で、4人でざっくり見当つけてみたところ、堀を少し広げ、養殖を少し増やせば、ヒモノ弁当をもできるんじゃないか?となった。

で、明日になったら、養殖チームとガンダさんとマキと両方の食堂班を集めて検討して見ようとなった。


ボクとドーラは温泉に入ってから寝た。




翌朝


朝食。

よく味わって食べてみたが、こっちは調味料があまりない。塩、胡椒、油、くらい。たまに醤油を使うけど、ボク以外にはあまり使わない。使いどころを知らない。


なので、どうしても食材の味を生かす料理になる。だからオイシイ。食材が向こうのそれとは比較にならないからだと思う。


「やっぱりこっちのほうが美味しいよね?」ボク

「うん、食事として、うまいよ!!」ドーラ


「んじゃ、あっちのは?」

「なんだろ?味付けがすごくて、、食事と言うか、、菓子?んじゃないよな、、おやつの延長というか、、スナック菓子を食事にした感じ?」

・・・

ひどい、、けど、、まぁ、、なんか、、うまく言い表した?


「まぁ、、上手い事言ったね、ドーラ」

「伊達に異世界渡りドラゴンじゃねーぞ?!」

なんだかなー


「そういえば、まだ野菜の種買ってきてないね」

「おう!忘れてたな!あれだ!ポップコーンの種買ってこようぜ!」

とうもろもし、、でもなんかポップコーン専用だって聞いたことあったよーな、、



なぜか駅ビルで買ったことを忘れているユータとドーラ。100均でいろいろ一緒に買ったからかも?。そういうのはよくあることである!。



「んじゃ、普通のとうもろこしと、ポップコーン用のと、ピーナツもほしいね、あと大豆?、あとはー、見に行ってから決めようね」ユータ

「ああ、俺はよくわかんないからなー」ドーラ



朝食後、ガンダさん達とミーティングして、ユータのうちに月100枚の販売を決めた。

「もし売れなくても、こっちで食ったり弁当にしたりできるから、無理しなくっていいぞ」

と言ってくれたのが嬉しかった。


父さんのとこの社長もU子おばさんもケチ臭いっていうんで、買うかどうかわからないし。


とりあえず今できている分、今回は半分の50枚持っていく。



その後、ボクとドーラは堀と水路の拡大をやって、冷蔵庫の具合を見て、少し狩りをしに行ったら夕方になっていた。

今日の狩りの成果はイノシシ2頭。魔獣はまだ出てこないみたいだなー。


晩御飯食べた後に向こうに帰った。


ーー


翌朝


昨日夜の注文で、今朝に出すのはおかしいだろ?

とドーラが言ったので、ヒモノはストレージにしまったままにしておいた。

ドーラが言ってくれなきゃ大変なことになるところだった!!




今日もバイトは無いので、種を買いに行く。

街の中ではなく、町外れの方に種屋さんがあった。


お店では、おじさんがわかりやすい様に教えてくれた。


とうもろこし、普通のと、ポップコーン用。

気温は大丈夫みたい。向こうの寒くない時期に撒けばOkのようだ。

落花生や大豆(枝豆)と一緒に撒くと良いらしい。

じゃがいもも結構楽だと言うのでいくつか買ってみる。種芋。

さつまいももついでにやってみようと、買っとく。


植え時などはネットであとで調べてみる。


とりあえず、試しだからこんなものでいいかな?



ドーラはも少し街にいたがっていたけど、調べものするのに時間かかるはずなので、悪いけど今日は家に帰ることにした。


ーー


家に帰ってから、母さんに「今回はまずこれだけ。うまくいったらも少しいけるって」

と言って、40枚のヒモノを渡した。

あと、「これは手間賃だって。」と10枚渡した。


「あらあら!!こんなに!!、、、それじゃ高く売りつけてやらなきゃねっつ!!」母

((・・・・・頼もしい・・・))ユータ、ドーラ



作物の事調べると、やっぱり時間がかかった。

なんか連作障害とかコンパニオン作物とか、いろいろ勉強になった。

全部印刷して持っていく。

ザクさん用にノートとボールペンをいくつか持っていく。

印刷したのは日本語なので、皆読めないからね。ボクが説明して、ザクさんに書いてもらわないと。



翌朝、

バイト。朝食食べてすぐに家を出る。

お昼までドーラはスマホをいじってあそんでいる。

午後はどっかに言っている感じ。道具を片付けていると帰ってくる。



バイトから帰って家に着いたら、母さんが

「ほら!5万円!買わないけりゃ他にも欲しがっている人いるんだから!って言ったらしぶしぶ払おうとしたんで、あら?喜んで払う人もいるんだけど、そっちに持ってこうかしら?って言ったら、焦ってわざとらしくニコニコしながら払ったわよ!!面白かった!!」

・・・・まぁ、よかったね?


(おう、、すげーな、おまえのかーちゃん、、)

(うん、こんな感じ始めてみたよ)



夕飯食べていたら父さんも帰ってきて、着替えもせずに先にボクに封筒渡してきた。

「ヒモノの代金だ。他にも欲しがっている人いるんですが、とりあえず先に社長にお話しておこうと思いまして、、って言ったら、5万って言っても渋い顔しながらもすぐ払ったよ!あの社長がすぐ払うって!雪降りそうだな!!」


(おまえんとこ、大丈夫か?なんかユータのとーちゃん、すげー主の元に仕えてるんじゃねーか?主を代えるほうがいんじゃねーのか?)ドーラ

(まぁ、、父さんの人生だからねー、ボクにはなんとも、、)


「夫婦って似るって言うけど、同じことしているのねぇ、、」母

「お?おまえもか?」父


2人は食事しながらお互いのことを話して大笑いしていた。


(ま、なんにしても楽しそうでよかったな?)ドーラ

(そーだねー(棒))ボク




翌日のバイトが終わって、家に帰って、お風呂に入って夕食食べて、それから夜中に向こうに帰った。

次の日バイトが無い日に向こうに行くのが楽だから。



向こうでは主にザクさんと話していた。

ノートとボールペンをあげたら一瞬ビックリしたが、「ああ、向こうのはこうなのか、、」と納得した。

で、種ひとつひとつを説明。気温、種まきから収穫までの時間、間になにをするのか?水や肥料は?

そして、一緒に植えると効果的なもの、を説明。


じゃがいもとさつまいもは、芽が出たらそこの部分を中心に切り分け、芋の部分ごと植える、とか。

とうもろこしのポップコーンの種類は、枯れるまで放置しておくこと。

「それじゃ、種をとるのと一緒だな」

翌年に撒く種のことを言っているのだろうと思ったので、「そうですね」と言っておいた。


枝豆は、青いうちに引っこ抜いて、茹でる直前に鞘を茎から取らないとすぐしおれる、とか、植えたまま枯れるまで放置していおけば、大豆としても使えるとか。本葉が5枚ほど出たら、てっぺんを切って延びないようにすると、多く実るとか。


落花生は土の中にできるので、花が咲いたら盛り土をするとか。


豆類はあまり肥料をやってはだめだとか。


こういうことは知識がないと旨く行かないことだろう。ネットで簡単に調べられて、すごく助かった。

有り難いよね!!


「・・・・畑をもっと広くしたいなぁ、、」ザクさん

「そうですね、、そうすればもっと、、」

もっと子どもたちを引き取れる。でっかい屋敷、畑、など有れば、敷地内に孤児院を建てられる。

皆そのほうがより安心だろう。


ヒモノの売上が続けば、向こうからこっちで高く売れるものを持ってきて、お金を貯められるのではないか?

も少し様子見て、ちゃんと毎月売れるようになったら、皆に相談してみよう。


ドーラは僕たちの話がわからないので外に行って、畑を手伝ってるみたい。

あとでドーラにも相談してみよう。



ダンジョン内に住めるとかできたら安全でいいのになぁ、、


もうユータには権力者立ち寄りも魔獣のほうがよほどマシになっているようだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る