第十五話 ”よううこそお前たちのお家に!!”


昼には子どもたちの部屋もどうにかでき、食器や服なども調達してきた。

資金は、この邸が下町のすぐ上だからやすかったおかげで、、まだかなり余裕があるようだ。


魔石はまだ売っていないのがあるので、必要になったらと、ガンダに渡しておいた。

スラえもんがいれば、ダンジョンに入れば大体取れるだろうから。


午後遅くに、ガンダ達が子どもたち10人ほどを連れてきた。

「幼児は流石に無理だわ、俺達じゃ育てられない。」

幼児の孤児もいるんだ、、


ザクさんとジオさんが男児達を

マキとテイナが女児達を風呂にいれた。


「風呂は初めてだろうから、怖がる子もいるだろう、けど、皆が入りゃー覚悟してはいるだろ」

とガンダさん


読み書きを教えないとなー、どーすっぺ?とつぶやくガンダ


「一文字づつ大きめの板に書けば?」僕

「あー、それでいいか、長持ちするから使い回しできるし。いいな。」


森から木を転送し、乾燥させて50cm四方くらいの板にした。

「ありがとなー、すっげーよな、魔法!」ガンダ

「まぁ、うーたは特別だからな」ドーラ

「だろうなあ、、ダンジョンボスに言われるくらいだからな」


「ねぇドーラ、森にきのみとかある?ジュースにできるやつ」

「あるんじゃねーか?俺はドラゴンだしダンジョンしかしらんけど、、」

「ダンジョンにはあったの?人が食べたり飲んでも大丈夫でおいしいやつ」

「・・・・・・あ、あるな、、」

「一緒に取りに行ってくれるかな?」

「おーまかせろ!」

シュン!



え”、、これ、、ですか?

「なんか?」

いえ”、美味しくって無害なら問題ないです、、、


あまり見ないで収納していった。

スラえもんは落ちたその実をうまそうに食べていた。


あれ?うまそうに、ってわかるように表情できた?スラえもん、、

こっち向いてニヤッっと笑った様に見えたスラえもん、、、

すげー、正面できたし、表情もできるようになったんだ、、、


「あ?お前が飼っているからだぞ?」

そーなの?

「うん、そーなの。他のやつが飼い主ならこーまでならんよ」

ふーん、、


って、ドーラ、僕の心読めるの?

「今更??」

・・・・・



で、

マキ達は知っていた。その実もきもいなんぞと思わすに、「ああおいしそう!!」って、、、、感性が違う?

「あほか、美味いもの、って知ったので、うまそう、って気持ちが起こるんだろ?」ドーラ


そーだなー、、

つか、、ドーラ、お兄さん的位置にいるね?僕の。

「師匠と呼べ」

それは、、、ちっさいから、、、

ゴッツ!!ちりちりちり、、前髪が少し焦げただけ、、

チッ!(ドーラ)


しかもすぐに元に戻ったし、、

ド!チッ!!! (ドーラ)



晩飯は歓迎会

”よううこそお前たちのお家に!!”


ガンダさんが食堂の席に座った子どもたちに向けて言う。


「今日からここがお前たちのうちだ。

みんなはみんなのために、みんなは誰かのために、誰かは誰かやみんなのために。

みなで助け合って、皆が少しでも多く幸せに慣れるように頑張ろう。


だから、勉強が嫌いでも、最低限覚えることは覚えろ。

嫌いな野菜があっても、5こに1つは食べろ。

好き嫌いはあげっこしてもいいから、少しは食べられるようになれ。栄養があるからだ。

そして、仲良くしろ。

わがまま言いたいときは、俺達に言え。俺達は一番上のニーサンだからな!


そして、

おまえらはこのユータを知らないだろう。

ユータは俺達の仲間だ。

そして、お前たちのためにも頑張ってくれた。

これからも、また新しい仲間が増えるだろう。

皆、仲良くするんだ。

それが俺達を助けるんだからな!!


今日はお前たちがこの家に来た歓迎会だ!

さあ!飽きるまで食べてみろ!!」



皆、その後、徐々に硬さが抜け、子供らしさが出てきた。

いろんな料理を、うまいうまいと言ってくっている。

普通の者達には普通の料理なのだが。


子供がひもじい思いをしてるものほど哀れなものはない。

いじめられて泣いてた僕など、足下にも及ばないほど哀れだ。


猫でも犬でも、なんでも、子供がひもじい思いしているのは、ダメだ。

飼えないなら、一日一度だけでも良い、餌を持っていってやればいい。

餌やり禁止って言う者達は、自分がひもじい思いをしたことないし、想像もできない人なのだろう。

ましてや、人の子が、、



多分、この子達が大人になったら、ひもじい子達を放っておけないように成るだろう。そうなってほしいし。

そういう人が増えれば、ひもじい子達は減っていくと思う。

だから、この子達には普通の、少し余裕のある生活ができるようになってほしい。

僕も、できるだけのことはしよう。



その晩。僕とドーラは、マキに言ってから向こうに帰った。

壁を抜けたらまた眠ってしまった。ドーラは先に起きたようで、僕が起きるまで側に居てくれた。

「いや、まだ何か無いかなーって、地ベタ探していたけど、何もないなぁ、、」


いや、あったのは、、と、穴の方に連れて行った。

「ここで剣と腕輪を見つけたんだ」

ふーんと言いながら見渡す。


ててててて、、がしがしがし、、

ドーラが走っていって土をほじくり返して何か見つけたようだ。

??

ドーラが僕に手渡したのは、

ドッグタグ?2枚あるから兵隊の?

あ、

でも、、英語とか、こっちの文字じゃない、、多分。

「僕の世界の文字じゃないと思う、でもこの物自体は僕の世界のものだ」

「んじゃ、あの大魔法使いか、最強剣士のどっちかがこっちっに来てから作ったのか。」

「そーだとしたら辻褄は合うね。だからこっちの世界へのトンネルを作った、って」

「まーそーだなぁ」ドーラ


「ドーラ、文字は読めないの?」

「俺が知っている文字ではないな、、古代の文字か、なんか魔法文字みたいなものなのかもな」

ふーん、、、

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る