13 セラ、意に添わぬ相手に体を許す7《聖女たちSIDE》

「は? 惚れたって――」


 セラは呆気にとられた。


「今から資料を取ってくる。ちょっと待ってな。すぐにロメロの詳細な居場所の情報を渡すからな」


 言って、バラッドは姿を消した。


「セラ、意外と男殺し」


 シーリスがぽつりとつぶやく。


「へ、変なこと言わないでよ、シーリス」


 セラは彼女を軽くにらんだ。


「だいたい、男殺しならあなたの方でしょ? 色んな男を体で言うこと聞かせて――」

「それほどでも」


 シーリスが照れている。


「いえ、別に必ずしも褒めたわけじゃ……まあ、すごいとは思うけど」


 セラは苦笑した。

 そのとき、胸元に熱い感覚がほとばしった。


「んっ……!?」


 乳房の間に淡い輝きが生じている。


「まさか――」


 ハッとなって見つめる。


 そこには花の形をした紋章が浮かんでいた。

 数は、二つ。


「増えてる……!」


 以前に砂漠の貴族ラバーナと初体験したとき、一つ目の紋章が浮かんだ。


 そして今回が二つ目。


 見れば、シーリスの胸元にも二つの紋章が浮かんでいた。


「シーリスのも、増えた」


 彼女が淡々と告げる。


「やっぱり、男に抱かれるたびに増えていくのかしら……!?」


 セラは眉を寄せる。


「セックスの体験人数に対応している気がする」

「ロメロに『服従』した以降の人数、ってことよね……」


 シーリスの言葉にうなるセラ。


 この紋章が具体的に何を示すのかは分からない。

 だが、少なくとも吉兆とは思えなかった。


 まるでセラを責め立てているような――そんな圧を感じるのだ。

 ロメロ以外の男と関係を持ったことを咎められているような、嫌な感覚。


「冗談じゃないわよ……!」


 セラは唇をかみしめた。


「あんな冴えないオッサンに、私の行動を縛らせないわ」

「シーリスも。誰かに戒めを受けるなんてまっぴら」


 クールな女賢者が珍しく怒りの口調だった。




 バラッドの話ではロメロは東方大陸の『忍びの里』にいるということだった。

 その里の場所を教えてもらい、セラたちは出発した。


 まだまだ長い旅路だが、相手の場所が分かったのは大きい。


(いよいよ会えるのかしら、ロメロに――)


 セラは遠からず再会することを想像し、熱いため息をついた。



※ ※ ※


ここまでで第一部終了となります。

第二部開始まで、しばらくお待ちください……!

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最強ジョブ『超越者』に覚醒したので、俺にパワハラしていた美少女パーティを見捨ててソロライフを始める。今さら「惚れました」と告白されても興味ないのでサヨウナラ。 六志麻あさ@7シリーズ書籍化 @rokuasa

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