6 オフェリアのアプローチ

「ああ、ロメロさまぁ……」


 オフェリアは跪いたまま、俺に熱烈な視線を送ってきた。


 いくら女に縁がなかった俺でも、さすがに分かる。

 明らかに好意を持たれている――。


「え、えっと、あと三分【お座り】しておいてくれ。それから立っていいから!」


 うっとりするオフェリアから逃げるように、俺はその場を離れた。

 まさか、さっきのやり取りで気に入られてしまうとは……。


 気を取り直して俺は受付に行った。


 切り取った耳を見せ、ゴブリンの討伐報酬を得てきた。


 それなりの金額になったが、新生活は始まったばかり。

 もっと生活資金を稼いでおきたい。


「とりあえず次のクエストでもやるか」


 報酬受け取り窓口から、依頼のあっせん窓口へと移動する。

 その途中、


「すげーな、あんた」

「こんなに早くゴブリン討伐を達成した奴、初めて見たぜ」


 周囲の冒険者が声をかけてきた。


「なあ、どこかのパーティに所属してるのか? よかったらうちのパーティに来ないか?」


 中にはスカウトしてくる者もいる。

 三十代くらいの中年剣士だ。


「所属はしてないけど……しばらくソロでやっていくつもりなんだ」


 俺は彼に断った。


「悪いな。いつか気が変わったら、ってことで」

「そっか……残念だ。まあ、縁があったらよろしくな」


 中年剣士は去っていった。

 その後も、何人かからパーティの誘いを受けたが、すべて断った。


 しばらく誰かとパーティを組むのは遠慮しようかな、って感じだ。

 一年間、セラたちと一緒のパーティにいて、うんざりすることばかりだったからな……。


 まずは自由気ままなソロライフを満喫したい。

 仮にパーティを組むとしても、その後だ。


「ロメロ様、よろしければあたしと一緒に組みませんか?」

「いや、俺はしばらくソロライフを――って、オフェリア!?」


 まだ諦めてなかったのか。


「いや、そもそも君には元のパーティがあるだろ」

「捨ててきました」

「いやいやいや」

「あんな連中よりロメロ様の方が114514倍素敵です」


 すっかり目がトロンと蕩けてしまっているオフェリア。


「……悪いけど、俺はソロライフを楽しみたいんだ」


 それに――パーティに女のメンバーがいるのは、セラたちを思い出すから、あまり精神衛生上よろしくない。


「あたし、脱いだらすごいですよ?」


 胸元をさりげなくはだけながら、オフェリアがすり寄る。


「い、いや、誘惑しても駄目だからな!」

「ロメロ様になら、どうされてもいい……あたし……」

「待て、落ち着け」


 言いながら、俺もちょっとドギマギしていたりする……。




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