第22話 今日も睡眠不足

以前書いたが、幼稚園の頃から眠りが浅い。



大人になり、人生でいろいろあり、故人の祖母譲りの地獄耳まで頂いているため、朝方など半分眠りながら、違う階にいる両親の会話が聞こえるくらいだ。



怖い。自分でも怖いうえに会話の内容まで分かるので、当たり前だが頭が働きだして起きてしまう。



両親の会話、否、ケンカはたいてい大した事のない内容なので、くだらない(娘の私にとっては)会話で睡眠不足なので、迷惑でしかないのだ。



しかし、以前にも書いたが動物愛護過ぎて、同じ部屋で眠っているハムスター(夜行性なのであちらは朝)が、少しでも変なガタリという音をたてると、「どうしたのっ?」と部屋をのぞきこむ。



すると、豊満バディーなハムスターが回し車を1度止めて、こちらをキョトンとして見ている。



人間の私がどうした、と呟く。泣きたい。



母親と自分の病院などでは、待合室で待っていると、診察室から大声の先生が大声で話すものだから前の患者の個人情報が、駄々もれでプライバシーも何もない。



逆に知りたくない個人情報だったりするので家まで持ち帰ってしまい眠れなくなり睡眠不足になる。



1番は、両親のいびきが、ライヴ会場から漏れる音楽か音漏れしている電車やバスのイヤホンから流れる音なみに、気持ち的には煩わしい。



体感的には、母親にいたっては地響きのように床が揺れるので一瞬、地震かと思う。けっして盛っていない話なので、人に伝わらないのが悲しい。



父親のいびきは、2階からがガガガガと何か深夜なのに工場音が聞こえてくると思い、部屋まで行くと父親のいびきと発覚して、静かに自分の部屋に戻る。



もう、この2人のいびきトラップに引っ掛かると抜け出せない。



まず、自分が眠れないのに両親がいびきを盛大にかいて伸びをする音まで聞こえたら、イライラしてくる。



私は心が狭いのか。


拍車をかけるように豊満バディーなハムスターの女の子が、回し車で走りだす。これは許せる(だって、私の生きる理由ベスト3に入る)



深夜に関わらず、家が騒音だらけ。



ただ横になっていると、時間ばかりが経過して眠れない自分に焦るので、諦めて、本を読むか短く映画を見て気分を切り替える。



何とか、いびきトラップから抜け出し、眠ろうとしたら公道が近いため、バイクで爆音で若さゆえに走り出したい気持ちも分かるが、2、3台のバイクが爆音で、エンジンをふかしながら走る。



分かる、分かるよ、若者。


私だって若い頃は有り余る力や、やり場のない気持ちを爆発させたい時もあったが、地味に静かに睡眠削って静かに勉強していたんだよ。



勉強とは言わないが、人の睡眠邪魔するバイクは、せめて、お昼にぶっ飛ばして欲しい。



半泣きで、うつらうつらした時には、すでに鳥たちが幸せかどうかは分からないが、さえずり、空も白みだす。



今日もいびきトラップと私の慎重さと地獄耳と若者の青春バイクは快調そうなので、私は今日も睡眠不足だ。





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