第201話 指宿商店街

足湯から出ようと、タオルで足を拭く愛紗。


「足、きれい」と、友里絵。


なめらかな包絡線で結ばれた、真っ直ぐな線は

どことなく、流線型のさかな、のようだ。



「友里絵ちゃん、かわいいわ」と、愛紗。


赤ちゃんのように、かわいらしい丸み。

ふんわりとした感触を思わせる。



「大根みたいでしょ」と、由香。



「メシ食えるだろ。大根メシ」と、友里絵 ほれ食え、と。足を出した。



「朝ドラかいな、昔の。なんだっけ」と、由香。



「おしん」と、菜由。



「お〇んこ」と、友里絵。


「ヘンに伏字にするな!どっきりするだろ。みんな」と、由香。



「へへー。さて、クイズです。この伏字になにが入るでしょー。チッチッチ。」

と、時計の真似をする友里絵(^^)


「ぽーん。はい、日生さん。」



愛紗は「えーと、[し]」 どきどき(^^)。




「え?[ち]ですか?」友里絵はふざける。


愛紗、手を振り、慌てる。違う違う。顔が赤い(^^)。




愛紗は「[し]」はっきり。


「ぴんぽーん、正解です!賞金はあなたのものです!

270万円にさあ、あなたも挑戦!ベルトクイズQ&Q」と、友里絵。



「懐かしいな」と、菜由。



「ふざけてないで、出ろ!」と、由香。



めんごめんご、と、笑う友里絵。



トイプーちゃんも笑っている。

飼い主さんも「面白いのね」と、くすくす。



由香は「すみません、この子、ヘンなの」と。



友里絵は「[*]って言うかと思った」



由香は「いーかげんにしろ!」と、空手チョップ。




カフェえの道すがら・・・飼い主さんは

「そうですか、バスガイドさん。楽しいでしょうね。人気ありそう」と、にこにこ。




由香は「漫才はしてないですけど」と。



菜由は「残念ね。人気ツアーになるわ、きっと」と。



友里絵は「へへ」


由香「喜んでいいのか?」



友里絵「へい。」



仲良しでいいわね。と・・・・飼い主さんとトイプーちゃんと4人は

駅前の角にある、ふるーいバス会社の営業所。

その前に止まっている、やっぱり古い路線バスを眺めながら。


出入り口はアルミサッシになっているけれど、窓は木枠の硝子窓で

書類が沢山ある事務室。無線機。


交番表が壁に。


きょうのダイアが、大きな、製図盤のような斜めになった板の上に載せられていて。

指令さんは、それを見ていたり。



天井から、無線のマイクが降りている。



入り口の窓に「バス運転士募集」の、白い紙が貼られている。




それを、愛紗は眺めながら・・・さっきの運転士のことを思い出していたり。



角を曲がるとアーケード。

呉服屋さん、布団屋さん・・・・カメラ屋さん。


落ち着いた町並み。歩道の上には屋根がついている。


道は広く、片側1車線。




「懐かしい」と、菜由。



どことなく、故郷に似ているのだろう。

















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