第111話 懐かしいお風呂
「さて、明日はどうすっか」と、由香は
するすると脱ぎながら。
クールな色合いの下着に包まれた体躯は
すらっとしていて。浅黒く。
膝の辺りとか、あちこち傷があったりする。
スポーティな少女みたい。
「宮崎行くんでしょ?」と、友里絵は
痩せているようだけど、意外とふんわりと
柔らか体型。
下着は、ダーク調でホットなポイント。
「14時半のソニックで行けば、楽々ね。」と、愛紗。
「あ、でも・・菜由が宮崎空港に来るから・・。」と。
愛紗は、地味な色合いだけど
ちょっと可愛らしいプリントつき。
体型は、ふんわり、少女っぽい。
由香は「愛紗ってさ・・・ほんとオトメちゃんだね。
かわいい。抱きしめたくなっちゃう。」と。
「タマちゃんもさ、このまま行ったらイチコロだ」と、友里絵。
「止めてよ、ほんと」と、愛紗。
「また友里絵は、オトメこころを弄ぶーーー。」と、由香。
「そういいながら由香は、愛紗の乙女らしい白い肌に指を這わせる。
『ああ、やめて・・・』そういいながら愛紗は、めくるめく官能の世界に・・。」と友里絵。
由香がひっぱたく「そういうのよせって。人がいるんだから」と。
あっそーか、と友里絵は笑う。
愛紗は、何もいえない(笑)。
由香は「ごめんね愛紗。こいつ。アホだけどいいやつだから。許してやって。
国語0点の癖になぁ。そういう小説は書けるな、ほんと」
素っ気無く下着を取った。
スポーツ系少女、みたいな裸体。
「さ、入るか」
友里絵も、さっさと下着を取って。
赤ちゃんみたいな愛らしさ。
とろん、とした感じ。
愛紗も、下着を取る。
ちょっと恥かしい。
タオルで隠しながら。
お風呂は広く、湯船は丸い。
数列の洗い場があって。
ふつうの銭湯みたいだけど、お湯が黒い。
「面白いね、これ」と、友里絵。
「飲むなよ」と、由香。
「なんで、あ、しょっぱーい。」と友里絵が言うので
そばに居たおばあちゃんたちがくすくす。
「どこから、おじょうちゃん」と、おばあちゃんのひとりは、にこにこ。
友里絵は「大岡山」
おばあちゃんは「はて・・・どこだっけ。」と
由香は「あ、相模です。神奈川県」と言うと
「へー、遠くから良く来たね。」と、もうひとりのおばあちゃん。
「学生さん?」と、さっきのおばあちゃん。
「いえ、働いてます」と。由香。
「偉いねー、まだ若いのにね。仕事で来たの?」
「いえ、休暇です」と、由香。
「ああ、愛紗ちゃんでしょ?大きくなって。」と、さっきのおばあちゃん。
愛紗は「こんばんは」と言ったけど、誰だか分からない。
「覚えてないよね。こんなに小さかったから。駅で会っただけだもんね。
可愛い女の子だったけど。お下げの。今もお下げね。ふふ。」と。
もうひとりのおばあちゃん。
「すみません、忘れてしまって」と。愛紗。
「ううん、いいのよー。伯母さんによろしくね」と、おばあちゃん。
「そろそろ来ると思います。」と、愛紗が言うと
「あ、じゃ、待ってようかな。ふふふ。」と。おばあちゃんたちは
楽しそう。
愛紗は、汗を流そうと
洗面器にお湯を入れて。
なんとなく、シャワーって慣れない。
押してる間、お湯が出る。
お水も出して。
プラスチックの洗面器「ケロリン」って書いてあって
懐かしい。
お湯を、肩の辺りから掛けて。
疲れが抜ける感じ。
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