にゃごお兄さん

そういう、奥ゆかしい子が

ほんとにいい子なんだけど


男の子には、いまいち伝わらなくて

泣いたりする、わがままな子の方が


男の子には、わかりやすいから

恋もうまく行ったりする。


でも、、感情で動く子って

あとで、扱いにくかったり、

浮気だったり(笑)




だから、めぐみたいな子が


いいのに。


この、鈍感イギリス人!(笑)。





わたしは、なぜか

そんな風に思ったりして。








でも、めぐは

「わたしが、魔法使いさんになれたら

ルーフィさんのところへ、行けますか?」




「めぐ・・・・覚えてたの?」と

わたしはびっくり。



「めぐちゃん・・・・。来れるよ、来れるさ!」


と、ルーフィ。


神様は、魔物は

最初から来なかった、と

時間を巻き戻して、めぐの

生まれたばかりから

世界全ての時間をやりなおした。



けれど、ルーフィが来た事や

過ごした時間は


魔物と、関係ないから(笑)


そのまま、に。



なるほど・・・(笑)流石は神様。





もちろん、今は

天使さんを思って、魔法使いの能力は封印している、めぐ。



でも、いつか・・・にゃごが転生して

天使さんと共に、暮らせるようになったら。




めぐは、魔法使いになれるんだわ。






それが、いつなのかは

わからない。





わたしたちは、それでも

希望を持って。



テラスで風に吹かれて。


それから、2階に戻ったら


吹き抜けに、にゃごが寝そべっていて。




「待て」


寡黙な彼は、初めてルーフィに

口を開いた。



静かで、澄んだ低い声だった。

それは、おそらく

元悪魔くん、今はにゃごに

宿っている彼のこころの

声だった。




ルーフィは、少し驚いたけど

「何?」と。


飄々と答えた。



にゃごは「それでいいのか?」と。

だけ。



めぐの気持ちに、ルーフィが

答えていない、その事を

言っているのだろう。


男らしい、きっぱりとした言い方だった。




ルーフィは、少し考えて


「僕には、Megがいる。それは、めぐちゃんの3年後の姿だから

どちらかを選ぶ事など、できない。」



わたしは、思った。


ルーフィは、こっちの世界に

残ろうとすれば、残れるんだわ・・・

もともと、時間旅行でわたしと

偶然出逢ったんだもの。




さらに、ルーフィは語る。


「めぐちゃんも、3年経つ間に

理論的には、誰かと出逢うはずなんだ。それが、僕かどうかはわからないけどね。

だから、これから3年の間に

決めればいいんじゃないかなぁ。

僕は、帰るけど、でも

ここに二度と来れない訳じゃないんだ。


めぐちゃんも、封印している能力を解けば

時間旅行くらいはできるだろうさ。」と


ルーフィは、そこまで言って


ちょっと失敗かな、と、思った。



めぐが封印している能力は、天使さんのため。



つまりは、にゃご自身のしあわせの

為、だった。


それを、にゃごが

どう思うか・・・・・?




男らしい彼が。



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